健康 人生100年時代を先取りした 健幸(けんこう)シリーズ その15

吉澤 要(よしざわ かなめ)
地域医療政策室
地域医療政策総合調整参事
(独)国立病院機構 信州上田医療センター 名誉院長
※「吉澤」の「吉」は環境依存文字のため、置き換えています。正式表記は本紙をご覧ください。

■健幸脳と社会参画寿命
●実践者たちの秘訣
昨年9月、上田市高齢者学園で講師を務めさせていただき、「健幸長寿と睡眠」についてお話をしました。参加者の皆さんは積極的に活動されており、講座開始前には旅行の計画を立てている方もいました。学園の平均年齢は78歳とのことで、皆さんはまさに、今回お話したい内容をすでに実践されていました。

●挑戦で脳を活性化
「いくつになっても新しいことに挑戦する」…これが脳に新しい神経回路を形成し、生き生きとした健幸脳を維持する秘訣です。
多様な人生経験や趣味、多くの人とのコミュニケーション、笑い、社会とのつながり、さらには散歩や旅行を通しての自然との関わり、これらすべてが重要です。食事や運動などの健康づくりも、一人で行うよりも家族や仲間と一緒に行う方が、より効果的です。

●社会参画寿命で健幸脳を育成
健康寿命という言葉をよく耳にしますが、高齢になるとさまざまな病気に直面することがあります。しかし、それでも社会に参画し、新しいことに挑戦する気持ちを持ち続けること、すなわち「社会参画寿命」を延ばすことで、健幸脳を育み、生き生きとした人生を送ることができると考えます。

●上田市での社会参画
市では、このような機会の提供に努めています。具体的には、高齢者学園(3年制・60歳以上対象)、ことぶき大学(4年制・50歳以上対象)およびその大学院(2年制・50歳以上対象)を開講しており、皆さんがより社会に参画できるようサポートしています。また、健康推進課やスポーツ推進課では、多くの健康・スポーツ教室を開講しているほか、上田市は地域に根ざした公民館活動が盛んです。こうした場に積極的に参加し、そこで意気投合した仲間との関係が講座終了後も続けば、より素晴らしいと思います。

●生涯にわたる健幸づくり
もちろん、生涯にわたり、心身の健幸を維持するためには、若い時からの継続した心掛けが大切です。若い時から、これまでのシリーズで私が述べてきたような健幸的な生活を心がけ、いくつになっても健幸で充実した人生を送れるよう願っております。

▽健康(社会参画)寿命を延ばす
人とのつながり:コミュニケーション、笑い、趣味、サークル(スポーツ、ボランティアなど)
自然との関わり:四季を味わう(景色、草花、昆虫など)、旅行、新しい出会い
新しいことを始める、社会に関心を持つ:趣味(楽器、カラオケ、俳句・短歌、麻雀など)、教養・読書・映画・芸術など、新聞・報道(社会とのつながり、日本・世界で起こっていること)

問合せ:地域医療政策室
【電話】75・5463