スポーツ INA輝き人ファイル No.58

■田畑陽菜さん(17)、真柴愛里さん(17)
左:たばた・はるな(富県出身)
右:ましば・あいり(西春近出身)
長野東高校陸上部3年生。2人とも小学生の頃から陸上を始め、春富中学校から長野東高校へ進学。田畑さんはキャプテン、真柴さんはエースとしてチームを引っ張る。令和6年12月の全国高校駅伝で優勝、令和7年3月の春の高校伊那駅伝でも優勝を果たし、勢いに乗る。

■感謝の走りで1番を目指す
たまにしか会えないからこそ、会えなかった期間に頑張ったこと、成長したことなど良い報告をしたい」。田畑陽菜さん、真柴愛里さんは、家族や地元の応援を胸に、親元を離れ長野市で駅伝に打ち込んでいます。
自分の走りについて「単独走が得意で、長距離や起伏の激しいコースでも自分のペースを崩さずに走ることができる」という田畑さんと、「集団の中で良い場所を取り、粘り強く走ることが得意」という真柴さん。持ち味の違う2人は、昨年12月に京都府で行われた全国高校駅伝、通称「都大路」で、真柴さんが1区、田畑さんが5区を走り、全国優勝を手にしました。「中継所に近づき2区の選手が見えた時、力が出てきた。仲間の大切さを感じた」と真柴さん。区間賞でチームに勢いを付けました。田畑さんは「後ろから速い選手が追い上げてくるのがわかったけど、1〜4区が良い形で襷をつないでくれたので、『絶対にこのまま競技場へ持って行く』という強い気持ちで届けた」と1位でゴールテープを切りました。「メダル獲得が目標だったけど、一番良い色のメダルを取ることができて嬉しかった。終わったあとにたくさんの方から『おめでとう』と声をかけられて実感が湧いた」と振り返りました。
小学生の頃、陸上クラブの監督から教わった「花の咲かない寒い日は下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く」という言葉を大切にしている田畑さん。走ることの魅力について「自分がやればやっただけ結果がついてくること」と話します。
1人で走ることよりも駅伝が好きという真柴さんは「駅伝は襷に選手全員の気持ちが込められているところがかっこいい」と、チームで協力してゴールを目指す魅力を語ります。
厳しい練習の後、おいしいものを食べることを励みにしているという2人。「下宿先で一番好きなご飯は、生姜焼き!」「私はサバの味噌煮!」と笑顔で話す高校生らしい一面も。
3年生になり、高校生として最後の1年となる今年は、チームで「都大路で連覇」という目標を掲げています。田畑さんは「学年関係なくコミュニケーションを大切にしたい。また、自分の走りでチームを勝たせるといえるような存在になりたい」、真柴さんは「走りで貢献できるように、継続して頑張りたい」と意気込みを話します。
仲良しコンビで励まし合いながら、精一杯駆け抜けます。