- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県飯山市
- 広報紙名 : 広報飯山 令和7年12月号
■小菅の社寺2
前回は小菅の社寺について、小菅集落の入り口から順に仁王門、小菅神社里宮、講堂について紹介しました。講堂からさらにのぼると菩提院があります。菩提院の前身は小菅山元隆寺の「桜本坊(さくらもとぼう)」という防院であったと伝えられており、その北奥に菩提院が管理する観音堂があります。観音堂はかつて奥社参道の中腹にありましたが、次第に山を下り明治時代に現在の場所に移築されました。内陣の壁面には江戸時代の頃と思われる文字や絵が残されています。
さらに集落の最上部には高く大きな石で積まれた石垣があります。この上にはかつて小菅山元隆寺の別当であった大聖院がありましたが、現在は護摩堂の建物だけがみられます。護摩堂は「小菅の柱松行事」(国重要無形民俗文化財)に関して行列の出発地点であり、また神事が執り行われる重要な建物です。
そして奥社参道をのぼっていくと、小菅山中腹に小菅神社奥社本殿(国重要文化財)があります。険しい岩陰に建てられた建物は壮観で、まさに修験信仰の核となる建物だと実感させられます。
