- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県白馬村
- 広報紙名 : 広報はくば 2026年1月号 Vol.592
◆そばガレット作り教室
白馬村公民館では白馬商工会の協力をいただき、家庭にあるフライパンを使った手軽に作れる「そばガレット作り教室」を開催しました。
ガレットはそば粉を使い、生地を薄く円形に焼いた料理で、具材は自由にトッピングして楽しむことができます。村内でも幾つかの飲食店で食べることができますが、家庭で作るとなると少しハードルが高いかもしれません。
クレーピエと呼ばれる講師の先生からは、そば粉と水の混ぜが大事であることや一晩寝かせると生地がおちつき焼く際に生地が伸びやすく、焼き上がりが美味しく、パリっとした食感になるとの話がありました。実際に焼いてみると手軽に作ることができました。受講生からは、「デリケートで奥が深い」「そばは生きている」などの感想がありました。
◆そば打ち教室
毎年好評の秋のそば打ち教室。初めての人も何度か参加いただいている方も、まずは先生のデモ打ちをしっかりと見学し、その後に各自それぞれに挑戦です。そばの香りを楽しみながら今日食べたいそばの完成形を想像し丁寧にそば打ちを進めていきますが…なかなか思い通りにうまくいかないのが現実。先生方に随時サポートをしていただきながら、参加者全員無事に自分のそばを打つことができました。今回も、そばを打って終わりではなく、そばつゆのお話や茹で方の講習も同時に行い、自宅でも自分で打ったそばを美味しく食べられるよう様々な知識とともに教えていただきました。奥が深いそば打ちですが、講座でのそば打ち体験をきっかけに、さらにそば打ちの輪が広がっていけば幸いです。
◆第11回はつゆきコンサート
はつゆきコンサート開催の3日前に白馬の里にも雪が降り積もり、この時期らしさを感じながら第11回はつゆきコンサートを12月6日に開催しました。
白馬中学校吹奏楽部の演奏から始まり、クラリネットアンサンブル、声楽アンサンブル、ピアノ独奏、フルートとピアノのデュオ、ソプラノサックスとピアノのデュオ、声楽とピアノのデュオの7組による演奏が披露されました。
このコンサートは、地域にゆかりのある演奏家の演奏機会と地域住民が音楽に触れる機会を確保することを目的としています。出演した演奏家の皆さんは、それぞれの活動を通じて地域の文化芸術の発展に貢献されています。音楽の力で地域のつながりを感じるコンサートとなりました。
◆こ~みんままandぱぱクリスマスパネルシアター
白馬村公民館と子ども会育成会連絡協議会では、12月14日に協和ウイング白馬文化ホールで25回目となる「こ~みんままandぱぱクリスマスパネルシアター」を開催しました。
手作り感と温かさがある親子で楽しめるイベントとして、子どもたちは毎年楽しみにしています。ステージが始まると子どもたちは大きな声で一緒に歌ったり、踊ったり。会場を暗くしてのブラックパネルシアターが始まると、賑やかだった子どもたちが静かになりはじめます。暗闇から蛍光色の絵人形が色鮮やかに浮かびあがり、幻想的な世界に包まれながらお話と歌が進み、静かな感動をもたらしました。最後はサンタクロースからのプレゼントもあり、楽しい時間はあっというまに過ぎてしまいました。
◆シリーズ(2) 忘れられた名望家 「植物学者と白馬」 (文…木曽寿紀)
日本の近代植物学の父といえば近年、再注目された牧野富太郎が思い浮かぶ方もいるでしょうが、見劣りしない松本出身の植物学者に河野齢蔵(こうのれいぞう)(1865~1939)がいます。近代登山黎明期(れいめいき)の北アルプスをはじめとした信州一帯に学術目的で登攀(とうはん)し、数多くの研究成果をあげたパイオニア的存在です。明治31年には白馬岳へ学術目的では殆ど初となる登頂をおこない、高山植物の宝庫としては日本一の場所であるとして、白馬岳の名を一躍学術研究の世界に広めました。当時謦咳(けいがい)に接した北安の人々も多かったでしょう。
度重なる河野の白馬岳や北アルプスへの登頂のなかで培われた深い見識から、皇族の登山へ河野が同伴する事も屡々(しばしば)ありました。昭和11年には河野と親交のあった朝鮮王朝最期の皇太子、李垠(り ぎん/イ ウン)のお供で白馬岳登山に同行しています。八方の細野諏訪神社の境内にこの時の李垠お手植えの植樹があります。
忘れてはいけないのが白馬村歴史民俗資料館の展示に並ぶ河野関係の史料です。河野の詠んだ直筆の短冊や河野が得意とした高山植物画の色紙等の展示があります。「雷鳥 たつきりにすかたも見えすなりにけりよひし子雛の声のみそして」「猿 はるにして月また居れり有明の山のあなたにましらなくなり」の二首などその一つで、河野の父親である河野通重(こうのみちしげ)は和歌の素養深く、河野自身もその薫陶(くんとう)を受けました。雷鳥の句は河野自身が詠み、猿の句は松尾芭蕉が奈良の有明山について情景を詠んだものです。「ましら」は猿の古名「あなた」は向こう等の意だそうです。展示史料のコンテクスト情報が欠落し史料もたわんでしまっていますが、それらをみるにつけ河野の生誕160年、また資料館開館45周年の節目を控え、図書館と同程度には歴史民俗資料館も見直す時期を迎えているのかもしれません。資料館ではまだ企画展を開催した事がありませんが、もし初の企画展があれば「河野齢蔵と白馬」の名を冠しても笑われないだけの確かな歴史的背景と厚みを白馬という地域は既に持っています。登山や高山植物に一過言ある方々は村内に多いですから実現するのは意外と早いかもしれません。
白馬村公民館
館長 太田 洋一
【電話】0261-85-0726【FAX】0261-85-0723
