くらし [巻頭特集]健康でおトクに快適に 関市で建てよう省エネ住宅(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 岐阜県関市
- 広報紙名 : 広報せき(Seki Gocoro) 令和7年5月号
年中快適に心地よく過ごすことができる高断熱・高気密でエネルギー消費量を抑える性能を備えた家のことを省エネ住宅といいます。省エネ住宅は経済的なメリットだけでなく、健康にも良い影響を与えてくれます。今回の特集では省エネ住宅に関する情報やさまざまな補助制度について解説します。
■経済面のメリット
省エネ住宅は断熱性能と気密性能とを共に高めることで、使うエネルギーを減らすことができ、光熱費を節約することができます。
▽省エネ住宅で節約できる年間の光熱費
・国土交通省 『待って! 家選びの基準変わります』漫画を加工して作成
【URL】https://www.mlit.go.jp/common/001582580.pdf
※国では建築物省エネ法において省エネ基準を定めています。省エネ基準は寒冷地と温暖地の差が大きいため、基準値が8区分された地域ごとに定められています。関市は東京都23区などと同じ6地域に分類されています。
※ZEH(ゼッチ)とは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略。太陽光発電などで生み出すエネルギー と、家庭で消費するエネルギーの収支を実質ゼロにする家のこと。
■健康面のメリット
優れた断熱性能と気密性能をもつ省エネ住宅は私たちの暮らしを快適にするだけでなく、健康にも良い影響を与えることが注目されています。
◆快適な室温が重要
WHO(世界保健機関)は健康と支障をきたさない住まいの室温として、18℃から26℃までの範囲を推奨し、健康な暮らしの基本としています。
《健康診断の結果がよくなる!?》
室温(18℃以上、12~18℃、12℃未満)で比較
室温が18℃未満の住宅に住む人は、18℃以上の住宅に住む人に比べて、以下のような調査結果が示されています。
・心電図の異常所見のある人が1.8倍、2.2倍
・総コレステロール値が基準範囲を超える人が1.8倍、1.9倍
・国土交通省ウェブサイト 「家選びの基準変わります」を加工して作成
【URL】https://www.mlit.go.jp/shoene-jutaku/health-effects/index.html
▽高血圧によるリスク軽減
これまで高血圧や循環器疾患は、食生活の乱れ、運動不足、飲酒、喫煙、睡眠不足・過労などの個人の生活習慣に起因する「生活習慣病」とされてきました。しかし、家の寒さなどの社会環境に起因する「生活環境病」として位置付ける新たな枠組みが提案されています。また、寒い住宅と断熱改修して暖かくなった住宅とで起床時の血圧を比較すると、暖かい家で寝起きした方が血圧が有意に低下することなどがわかってきています。
参考資料:住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する全国調査第7回報告会資料
〈ヒートショックも抑制〉
寒い冬には、暖かい空間から寒い空間へ入ると血圧が上昇し、失神したり、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こしたりする「ヒートショック現象」に注意が必要です。省エネ住宅は住宅内の温度差を少なくできるため、「ヒートショック現象」の抑制も期待できます。
◎ここに注目!
■これからの建築基準
「建築物省エネ法」の改正が行われ、令和7年4月以降に着工するすべての新築住宅に省エネ基準適合が義務付けられました。エネルギー基本計画では、令和12年度以降に新築する住宅は、ZEH水準の省エネ性能が確保されることを目指すとされ、今後、省エネ基準の段階的な引き上げが予定されています。
国土交通省ウェブサイト 「家選びの基準変わります」を加工して作成
【URL】https://www.mlit.go.jp/shoene-jutaku/index.html
照会先:環境課
【電話】23-6732