くらし 〔特集1〕地域おこし協力隊が恵那にやってきた
- 1/36
- 次の記事
- 発行日 :
- 自治体名 : 岐阜県恵那市
- 広報紙名 : 広報えな 2025年6月号 No.395
田舎暮らしや地域活性化に意欲のある都市部の人材を受け入れ、地場産品のブランディングなどの地域協力活動を行ってもらい、地域力の維持、強化や定住を図る「地域おこし協力隊」。昨年度は全国で約7,900人の隊員が活動しました。本市では、昨年12月から3人、本年4月から1人が隊員として就任。それぞれの地域課題を解決するためのミッション達成に向けて、活動を始めています。
今回はそんな隊員たちの奮闘をお伝えします。
■各隊員のミッションと取り組み―地域とともに活動開始―
・安田道生(みちお)隊員(笠置町)
・下川将(しょう)隊員(串原)
・相澤将士(まさし)隊員(中野方町)
・大澤葵(あおい隊員(上矢作町)
◆中野方町
▽ミッション
米や栗など地元食材を核とした町のブランディングと食・農に関わる課題解決
▽取り組み
現在、食材の活用に向けた調査を行いつつ、坂折棚田の米から作られる日本酒を地元のイベントで広く周知しようと準備を進めています。
◆笠置町
▽ミッション
ユズを生かしたまちづくりと関連組織の基盤強化
▽取り組み
ユズ事業を継続的に運営できるよう、関係者と一緒に収益改善に取り組んでいます。現在は販売価格の適正化と新商品の開発に注力しています。
◆串原
▽ミッション
地域の文化や風土を生かして関係人口を増やす仕組みをつくり、経済効果や地域力を向上
▽取り組み
奥矢作レクセンターのリブランディングなど、新たな取り組みも予定しています。
◆上矢作町
▽ミッション
水辺空間を活用したミズベリング事業を通してまちの賑わいと魅力をつくること
▽取り組み
本年4月に就任した大澤隊員は、5月5日リバーパークかみやはぎでのイベントに参加しました。今後はその他の河川敷でのミズべリング事業の企画しています。
■串原発下川隊員の奮闘―地域資源をブラッシュアップ、外へ発信―
約600本ものしだれ桃が咲き誇る「きねしだれ桃園」(串原)。春になると一万人近い人がこの風景をひと目見ようと訪れます。
ここは地元住民の三宅明(あきら)さんが、串原に足を運んでくれる人を増やそうと15年前に自宅の敷地にしだれ桃の苗を植えたことから始まりました。
就任する前、同園を訪れた下川隊員。この美しい風景をブラッシュアップすれば、さらに串原を訪れる人が増えると考えました。
そこで、同園を夜間ライトアップし、完全予約制で鑑賞するツアーを発案。花で串原を盛り上げようと活動する「きね四季花会」と串原写真クラブの協力のもと、試行錯誤を繰り返し、本番を迎えました。
その甲斐あってツアーは無事終了。市内外からは定員一杯の約70人の方が参加し、幻想的な桃源郷の風景を楽しみました。
この試みはメディアに取り上げられ、その後の日中の来園者数が過去最高を更新するなど、大きな影響がありました。本紙の表紙はこの時のものです。
地域おこし協力隊が、すでに就任している4地域の他にも、現在、新たに導入を検討している地域もあります。隊員が決まりましたら、グッドローカルえなウェブサイトや本紙などで紹介します。
▽下川隊員
本ツアーでは、予想以上の人に楽しんでもらうことができました。次はターゲットを絞り、串原にある資源を使って、弱みだと思われる部分を逆手に取った企画を考えたいです。そして新たな魅力を作り出し、串原や恵那全体を盛り上げていきたいです。
▽三宅明さん
下川さんのようなエネルギーのある人が串原の魅力を見つけ、引き出してくれることはとても嬉しいです。恵那市は少子高齢化が進んでいますが、地元住民と地域おこし協力隊が一緒に取り組んでいくことで、地域の可能性が広がると思います。
問合せ:地域振興課
【電話】26-6811