スポーツ 「輝く恵那人」248人目

■最高の舞台で最高の記録を インターハイで県勢初の全国優勝
7月29日(火)に行われた広島インターハイ陸上競技(※1)(4×400メートルリレー)で、見事全国優勝を果たした済美高等学校。第3走を務めた山岡町出身の酒井伶菜さんは、3年生が並ぶ中、唯一2年生として出場し、堂々たる走りを見せた。
輝かしい活躍の裏には、日々の努力の積み重ねがある。姉達の影響で小学校2年生から陸上クラブに入り、基礎を磨いた酒井さん。中学時代には週4日の練習に励みジュニアオリンピック県予選150メートルや中体連県大会の100メートルで優勝するなど頭角を現した。
高校進学では陸上強豪校の済美高校を選び、親元を離れての寮生活を決意。「速くなりたい」という思いが強く、家族も背中を押した。午前5時に起床し、朝練習の後授業を受け、放課後の部活まで行う陸上一筋の生活を送る。厳しい練習を毎日こなしながら授業に集中し、学業との両立にも努めている。そんな毎日の中で仲間と笑い合う時間が支えだとほほ笑む。
インターハイの決勝では、先輩3人に加わる最後の1枠に選抜され、出場メンバー入り。本番では第1走がトップでつなぎ、第2走がリードを広げた。酒井さんは3走として「絶対に抜かれない」とリードを守りきり、アンカーへ。必死でつないだバトンは優勝へと導かれ、このメンバー史上最速の3分40秒00という記録をインターハイ決勝の場でたたきだした。
「このメンバーと走る最後の大会。最高の舞台で最高の記録を残すことができて、人生で一番うれしい瞬間だった」と笑顔で振り返る。
酒井さんの次の目標は100メートルで11秒台を出すこと。仲間と勝利を分かち合えるリレーにも挑戦し続けたいと語り、これからも大好きな陸上と共に、夢へ向かって走り続ける。

※1正式には、令和7年度全国高等学校総合体育大会陸上競技大会秩父宮賜杯第78回全国高等学校陸上競技対校選手権大会

◆酒井伶菜(れな)さん(17歳)(山岡町上手向)
□プロフィル
親元を離れ寮生活を送る済美(せいび)高等学校(岐阜市)の2年生。7月の広島インターハイ陸上競技では、4×400メートルリレーの第3走を務め、見事全国優勝を果たした。休日は岩盤浴でリラックスするのが楽しみ。練習後にコンビニスイーツを買うのが自分へのご褒美で、白いたい焼きがお気に入り。