文化 未来に繋(つな)ぐ みのかもの70年 第20回
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- 発行日 :
- 自治体名 : 岐阜県美濃加茂市
- 広報紙名 : 広報minokamo 令和7年12月号
■市民サービスの向上を目指して
市民の皆さんの期待やニーズに応え、より良い行政サービスを提供するため、美濃加茂市役所では2001(平成13)年10月にISO9001という国際規格を取得しました。
ISOとは、スイスのジュネーブに本部を持つ国際標準化機構という国際機関のことで、ISO9001とは数多い規格の中で「品質マネジメントシステム」に関わるものです。民間企業が、自社の製品やサービス品質の保持と向上を目的として取得することが一般的ですが、美濃加茂市役所としては、市民への行政サービスの質を向上させ、継続的に改善するための手法として導入しました。ここではサービスの効率化はもちろんのこと、その成果について「市民の満足度」といった外部評価を基準にするという点で、質的な転換が図られたのです。
具体的な取り組みとしては次のようなものが挙げられます。
(1)業務の根拠や流れを明らかにして、どの職員でも実施できるように「業務手順書」を作成すること
(2)市役所の業務について、市民の皆さんの声を直接聞く「市民アンケート」を実施すること
(3)市長の方針を全職員に徹底するため、全ての部署において「一年間の目標」を設定し、定期的に進み具合を確認すること
(4)業務の実施状況を他の部署の職員がチェックする「内部品質監査制度」を設け、問題点を改善していくこと
現在の美濃加茂市役所のマネジメントのベースともなっているこのISO9001の取得は、平成11年3月に長野県佐久市が取得して以来、当時として全国で9例目、東海地方の自治体としては初めてとなる先駆的なものでした。国際規格という客観的視点で、事業所としての美濃加茂市役所の業務や進め方が全面的に見直されるとともに、職員の意識が変わる大きな転機となりました。
◆[Pick Up]総合計画とISO9001
ISO9001システムは美濃加茂市の第4次総合計画(2000~2009年)を進めていく基本として位置付けられ、当時の市議会でも市長から「本市といたしましては、ISO9001の中で、プラン・ドゥー・チェック・アクションのPDCAによって評価と改善を進め、スパイラルアップを行おうとしておるものでございます。」と説明がされました。
『平成13年12月定例会(12月12日)美濃加茂市議会議事録より』
問合せ:みのかも文化の森/美濃加茂市民ミュージアム
【電話】28-1110
