- 発行日 :
- 自治体名 : 岐阜県美濃加茂市
- 広報紙名 : 広報minokamo 令和7年12月号
■従来の自治から、つながるための自治へ
澁澤 寿一(しぶさわじゅいち)さん
1952年生まれ。明治の実業家・澁澤栄一(えいいち)のひ孫。農学博士。国際協力機構専門家としてパラグアイに赴任後、循環型都市「ハウステンボス」の企画、経営に携わる。
全国の高校生100人が「森や海・川の名人」をたずねる「聞き書き甲子園」の事業や、各地で開催する「なりわい塾」など、森林文化の教育・啓発を通して、人材の育成や地域づくりを手がける。岡山県真庭市では木質バイオマスを利用した地域づくり「里山資本主義」の推進に努める。
みのかも定住自立圏構想共生ビジョン懇談会委員。著書「人は自然の一部である」「森と算盤地球と資本主義の未来地図」
これからの自治会は、「人と人、世代と世代がつながる自治」へと変わっていく必要があります。従来の自治会は、世帯単位の参加を基本とし、仕事や負担を平等に割り当てる形で運営されてきました。しかしこのやり方は、社会の変化や地域の課題に対応しきれず、限界を迎えつつあります。これからは、個人単位で「やりたいこと」や「必要だと思うこと」を実現できる柔軟な仕組みが求められます。また、若者や女性、子どもたちにも意思決定や活動の場を保障し、従来の輪番制に頼るのではなく、リーダーとなる人たちが役割を分担しながら、地域を運営する仕組みに変えていくことで、より持続可能な自治会運営が実現できると考えます。
一人一人が自分らしい関わり方で参加し、自分の経験や思いを多世代で共有し合うことで、地域に共感の輪が広がります。これからは、従来の形やルールに縛られるのではなく、人と人とが穏やかに結び付き、地域が元気になる仕掛けづくりが重要です。ときには煩わしさを感じることがあるかもしれません。しかし、その中にこそ、本当に大切な「人と人との温かなつながり」があります。そして、このつながりこそが、地域の子どもたちや未来を育む力になるのです。
この前例も答えもない課題に向き合いながら、一緒に考え、一緒に取り組んでいきましょう。
■News トークセッション「#みのかもなう」 身近なキーワードで語り広がる、このまちの未来。
澁澤寿一さんには、9月30日(火)にかも~る(文化会館)で開催した、市が目指す方向性などを第三者と語り合う「#みのかもなう」のゲストとしてご登壇いただきました。
この日は、まちづくりの中でも親しみやすい「お祭り」をキーワードに、藤井浩人市長と、もう一人のゲストの歌手でまちづくりを研究している相川七瀬さんの3人で「まちづくり」についてトークセッションを行いました。
この中で、祭りが持つ力について、「祭りには、音楽やお神輿など、言葉ではない部分で人々をつなげる力がある。外側の力を内側に巻き込むことで、地域の連帯力が強くなる」、「伝統的な祭りだけでなく、新しい祭りも重要。自分がやりたいことを少人数で核になって始めるところから挑戦してみるといい」などの話があり、参加者にとってまちづくりについて新しい視点を共有する充実した時間となりました。
■ご活用ください 自治会活動の支援メニュー
詳しくは右の二次元コードから市公式ホームページをご確認ください
※二次元コードは本紙をご覧ください。
少しでも多くの自治会が、自分たちの自治会で何が大切かを考え、実際に活動ができるように、まちづくり課では、自治会活動におけるさまざまな課題や困りごとに対しての支援を進めています。
●自治会座談会
自治会長同士が情報を共有し、一緒に考える場として月に1回程度「自治会座談会」を開催しています。
他の自治会の事例を知る機会にもなり、自治会活動の参考としていただいています。
●自治会ハンドブック(市公式ホームページからダウンロードが可能です)
自治会活動に対する補助や支援をはじめ、さまざまな情報を掲載しています。
●美濃加茂市自治会事例集(市公式ホームページからダウンロードが可能です)
課題解決のヒントは地域の中にあると考え、自治会が実施している課題解決の活動を集めた事例集です。
●自治会活動専用相談窓口
自治会活動の課題に対する取り組み方や他の自治会の事例紹介など、専門家からアドバイスを受けることができます。(完全予約制、(土)(日)対応可)
●[Pick Up]活動事例を募集
▽自治会のいいところ教えてください~自治会の自慢大会~
頑張る自治会を応援し、他の自治会にその内容を知ってもらうために始めた取り組みです。
令和7年度も次のとおり活動事例を募集します。応募いただいた自治会には、「アベマキ(ブナ科落葉樹)回覧板」を贈呈します。
募集期間:12月10日(水)~1月30日(金)
募集内容:各自治会または連合組織で取り組んでいる活動
対象:市内単位自治会および複数の自治会の連合組織
申込:12月10日(水)から1月30日(金)までに、まちづくり課や連絡所にある申込書または市公式ホームページにある専用申込フォームに必要事項を入力し、まちづくり課または連絡所へ
※申請者は自治会員に限り、あらかじめ自治会長に確認した上で、申し込みください
[活動内容の例(過去の応募事例は右の二次元コードから確認できます)]
・地域のつながりが深まった活動
例:お祭りや行事など
・困りごとの解決につながった活動
例:無料通信アプリのLINE(ライン)を使った情報共有など
・他団体と協働で行った活動
例:防災訓練、見守りマップの作成など
※詳細は本紙をご覧ください。
問合せ:まちづくり課まちづくり係
【電話】内線362
