文化 未来に繋(つな)ぐ みのかもの70年 第17回
- 1/46
- 次の記事
- 発行日 :
- 自治体名 : 岐阜県美濃加茂市
- 広報紙名 : 広報minokamo 令和7年9月号
■国際交流のはじまり
1970年代、高度経済成長の波にのり、わが国では急速に国際化が進んでいきました。海外との人・物・文化・情報などの流れが急激に増加し、平成の時代に入ってからは、特に地域社会の中において外国の存在が意識されるようになります。
美濃加茂市では国際化の潮流に対応するため、まず行政が先導役となり、平成元年6月にオーストラリアのダボ市と姉妹都市の提携を結びました。国際語ともいえる英語圏であることや、現地視察の際に明らかになった対日感情や治安の良さなどから選ばれたようです。この年は美濃加茂市の「国際交流元年」となりました。
これを機に市民主体の活動の気運が高まり、2年後となる平成3年には、美濃加茂国際交流協会が発足します。以後、両市の中高生による海外派遣など人的交流が深められつつ、国際交流講座の開催や産業祭におけるダボ市の紹介など、市民の中でも外国への理解が浸透していきました。平成14年には、日本文化を紹介するために、ダボ市に日本庭園「逍遙(しょうよう)園」と茶室「寿里庵(じゅりあん)」が完成し、現地で記念式典が挙行されています。
『広報みのかも』の姉妹都市提携10周年記念号(平成10年12月1日号)では、これまでの「外への国際交流」に対して、今後は「内なる国際交流」に注目しなくてはならないとしています。外国人を「新しい市民」として迎え入れるため、言葉や風俗、宗教、習慣などの違いを乗り越え、互いに尊重し合えるような視野の広い人づくりを呼びかけているのです。市の外国人登録者数が1割を超えた平成19年には「外国人集住都市会議」が美濃加茂市文化会館で開催され、「みのかもメッセージ」が宣言されました。「多文化共生」は現在も市のまちづくりの根幹として据えられ、さまざまな取り組みが行われています。
◆[Pick Up]「日本ラインが結ぶ日独友好」
問合せ:みのかも文化の森/美濃加茂市民ミュージアム
【電話】28-1110