- 発行日 :
- 自治体名 : 岐阜県富加町
- 広報紙名 : 広報とみか 令和7年11月号
ノロウイルスは冬場に多い食中毒です。人から人へうつって感染を拡げ、重症化や集団感染などを引き起こすおそれがあります。基礎知識を知って「かからない」「広げない」よう注意しましょう。
■ノロウイルスの特徴
▽感染力が非常に強い
わずかな接触や飛沫で感染します。
▽何度でも感染・発症する
ウイルスには多数の型があり、一度かかっても繰り返し感染します。
▽激しい症状
体内にウイルスが入ってから24~48時間で発症し、主に腹痛や下痢、吐き気やおう吐の症状が起こります。発熱や頭痛、筋肉痛などを伴うこともあります。症状は通常1~2日間続き、自然に回復していきますが、乳幼児や高齢者、慢性疾患のある人や免疫力が低下している人は、重症化する場合や、死に至ることもあるため注意が必要です。
■感染ルートは3つ
(1)経口感染
ウイルスに汚染された食品や飲料水(井戸水など)を加熱不十分で飲食した場合に感染します。また、感染者が調理し、その人の手からウイルスが付着した食品を食べることで二次的に感染します。
(2)接触感染
感染者のおう吐物や便に直接触れたり、ウイルスが付着したトイレのドアノブなどを触れたりすることで感染します。
(3)飛沫・空気感染
感染者のおう吐物が飛散した際に飛沫を吸い込んだり、便やおう吐物が乾燥し、付着したホコリとともに舞ったものを吸い込んだりして感染します。
■食中毒を防ぐには
1.手洗いの徹底ノロウイルスはアルコールでは殺菌できませんので、手洗いがもっとも有効な方法です。
▽手洗いの手順
(1)爪は短く切り、手洗いの前は、時計や指輪を外しましょう。
(2)蛇口にウイルスが付着していることもあるため、接触に注意しましょう。
(3)洗い残しが多い親指や指先、手のしわなどを意識して洗いましょう。
(4)タオルの共用は危険です。個人用のタオルや使い捨てのもので手を拭きましょう。
2.加熱処理で殺菌
・ノロウイルスを死滅させるためには、食品の中心温度85℃から90℃で90秒以上加熱しましょう。
・ノロウイルスは、特に二枚貝(カキ・アサリ・ホタテなど)の内臓に蓄積するため、生食用以外の二枚貝を食べるときは、しっかり加熱しましょう。
3.汚染した可能性のある調理器具などを除菌
調理器具(まな板、包丁、へら、食器、ふきんなど)を介しても感染します。ウイルスが付着した可能性がある場合は、以下の方法で除菌しましょう。
・85℃以上の熱湯で1分以上加熱
・次亜塩素酸ナトリウムによる消毒
■感染が疑われる場合
・脱水症になりやすいので、経口補水液などで水分補給を十分に行いましょう。脱水がひどい場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
・下痢止めは病気の回復を遅らせることがあるため、使用しないことが望ましいとされています。
・インフルエンザなどでも同様の症状があるため、注意しましょう。
■家庭用消毒液の作り方
市販の漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)を水で薄めることで、家庭用消毒液をつくることができます。
・おう吐物や便が直接付着した物:塩素濃度0.1%(原液10ml+水500ml)
・感染者が触れたドアノブや手すり、調理器具など:塩素濃度0.02%(原液10ml+水2.5L)
※上記は漂白剤の原液の濃度が5%の場合です。お使いの製品の濃度を確認の上、作ってください。
※ペットボトルのキャップ1杯=5ml相当
▽注意事項
・使用の際は十分に換気してください。
・皮膚への刺激があるため、直接触れず、ビニール手袋などを使用してください。
・漂白作用があるため、色落ちが気になるものは、他の方法(85℃以上の熱湯で加熱)で消毒してください。
・金属を腐食させる性質があるため、金属に使用した際は念入りに拭き取ってください。
・漂白剤は使用期限内ものを使用してください。作り置きは消毒効果が落ちるため、その都度使い切ってください。
問合せ:福祉保健課保健係
【電話】0574-54-2117
