くらし 美しい村づくり委員会「みんなの学び合い会」レポート

住民参加の村づくり活動を行う「美しい村づくり委員会」では、今年度「里山に学び、里山で生きる。そして、知る喜びをともに味わい楽しむ。」をテーマに「みんなの学び合い会」と題した学びの場づくりを企画・実施しています。

◆知っていますか?美しい村づくり委員会

◆みんなの学び合い会Vol.1「水が語る里山のこと」
10月25日、はなのき別館で、岐阜大学の大西健夫教授による講話が行われました。大西教授は、雨水が地表面を流れるのではなく土壌中に浸透したり、葉に捕えられた雨水が蒸発したり、根から吸収された水が葉から蒸散することなどにより、大雨の時に水をゆっくり流して洪水を防ぐことが出来る。また、日照りが続く場合には適度な水を下流域へ供給することが出来る山が、水の視点から「良い山」と考えられると説明しました。また、間伐されていない針葉樹の山では雨水が浸透せず、地表を流れる流量が広葉樹の山に比べて多くなることや、広葉樹の方が地下水への寄与率が高いという点にも言及しました。その結果、土壌浸食や洪水調節の観点でも広葉樹の山の方が有益であるとする研究成果が紹介されました。一方、水質や炭素の吸収量に関しては、まだ不明な点が多く、地質によっても結果が異なること、さらに適切な間伐が行われているかどうかによっても影響が変わることが指摘されました。

◆みんなの学び合い会Vol.2「鳥の実態調査からみる環境に配慮した森林管理」
11月1日に鮎ケ瀬会館で、東白川村の森林管理と鳥類に関する講演が行われました。まず、WWFジャパンの天野陽介さんが世界の森林減少地域について説明し、カカオやアブラヤシの輸出国による森林管理の重要性を強調しました。東白川村では森林の約70%がFSC認証林であり、適切な管理が施されていますが、日本国内の認証林は2%程度にとどまるため、さらなる拡大が必要と述べました。次に、NPO法人バードリサーチの高木憲太郎代表が東白川村の認証林における鳥類生息調査結果を発表しました。村の森林は鳥類の種類と個体数が豊富で、アカショウビンなどの貴重な種類の鳥が生息しているという調査結果を発表しました。一方、鹿の増加と下草不足によりウグイスなど藪を好む種類の鳥は減少傾向にあり、藪を適度に残すなどの環境整備が必要との提言が行われました。その後テーブルごとに良い森林を作るための課題や提案などを話し合いました。

◆みんなの学び合い会Vol.3「ぎふ空き家活用DIYワークショップ」(岐阜県共催)
11月22日・23日に、神付地内の空き家でDIYワークショップが開催され、村内外から19名が参加しました。参加者は、8畳と10畳の和室をフローリングへ改修する作業に取り組みました。指導は美濃加茂市の国際たくみアカデミーから派遣された講師4名が担当し、改修内容によってはプロの施工や法的申請が必要になること、事前準備として測量や工法の検討が重要であることが解説されました。その後、参加者は東白川村産の杉材を自ら採寸した寸法に裁断し、ビスや釘で張り合わせる作業を行いました。初めて使う工具に戸惑いながらも講師の助言を受け、作業は順調に行われました。空き家改修では既存の土台のひずみを考慮してこまめに採寸する必要があると説明があり、何度も採寸・確認を行っていました。参加者は、今回得た技術を今後に生かしたいと意欲を示し、以降もワークショップへの参加を希望していました。