くらし あけましておめでとうございます

■下田市長 
松木 正一郎
明けましておめでとうございます。新しい年を迎え、初心にかえってご挨拶したいと思います。
初めて私が市長に就任したとき、静岡県庁の知事室を訪ねたところ、知事から下田市をどんなまちにしたいか問われました。私は、よその人から「えっ、下田?いいなあああ~」と言われるような、多くの人々がうらやむまちにしたい、と答えました。その時の知事の「それはいいねッ」と言った笑顔は今も覚えています。
さて、良いまちとは何でしょう?人口が増えるまち?財政力が豊か?利便性が高い?子どもが多い?AI、ロボット、デジタル化などが進んでいる?税金が安い?自然災害に強い?教育水準?子育て環境?高齢者福祉?書き出せば枚挙にいとまがない位、多種多様ですが、考えてみるとそれらはすべてある土壌の上にのっている花や果実であって、そのためにはまずその土地を耕すことこそが重要だと思います。
詳細については、今月の広報14ページ下段「こんにちは市長です」に書いてありますので、そちらをご覧いただけたらと思いますが、要約すれば経済も教育も人口減少対策もすべて、この土壌が肥沃になってこそ改善されるのではないか、ということを申し上げたいのです。
今、日本中で、どうしたら人口減少に対抗できるのか、地域経済を持続可能にできるのかといった議論が盛んに行われていますし、全国の自治体がそれぞれ工夫して具体的実践を展開しています。
私たちのまち下田市は、ありがたいことに様々な資源に恵まれています。エメラルドグリーンに輝く美しい海やその背後にある里山。温泉まであります。これらの豊かな自然も私たちの暮らしを支えてくれる大切な資源ですし、古い街並みやそこで生まれた数々のドラマ、さらに明治・大正・昭和に渡り著名な作家たちが下田を愛したという文学の香り。黒船の歴史を今に伝える素晴しい国際イベント黒船祭や江戸初期から続く伝統ある勇壮な太鼓祭り、などなど。そしてこれらの貴重な(グローカルな)資源を大切にして、次代に引き継ごうと、日々様々な工夫をしながら地域を支えてくれている市民の皆さんもたくさんいらっしゃいます。
こうした大人たちの営みや努力は、必ずや子どもたちの心の奥底に着実に堆積していくと思うのです。
今年も二地域居住の推進やデジタルノマド誘致など先進的なアプローチに積極的に取り組む予定ですが、それと同時に、古くから引き継がれてきた様々な資源にもっと光を当て、私たちの下田の底力を皆んなで引き上げていこうではありませんか。
そうすることで自ずから経済や人口減少といった現実的な社会問題が改善されていく、と私は信じ、そのための努力を続けていこうと思います。
「初心忘るべからず」は、能の世阿弥の有名な言葉です。新年に当たり、就任当初の自分に立ち返って、今年も様々なチャレンジを展開していきたいと思います。
皆さまにとっても、今年が良い年でありますように。

■下田市議会議長
中村 敦
新年おめでとうございます。市民の皆様とともに、輝かしい新春を迎えられましたこと、厚く御礼申し上げます。
昨年は萩市との姉妹都市提携50周年でした。下田市民号にて市民の皆様と共に萩を訪れ友好を深めることができました。さらに市長と私は開催中の萩時代まつりにおいて、甲冑をまとった毛利家歴代長州藩主に扮し、パレードに参加させていただくという栄誉に預かりました。
周知の通り、萩市とのご縁は吉田松陰先生。先生の主宰した松下村塾の精神である「人を育て、未来を切り開く力」は今なお輝き続け、むしろ今こそ下田には必要です。
今、このまちの活性化において大きな力となっているのが、地域の若者と移住者の活躍です。新しい視点を持ち、地域に根ざしながら様々な分野に挑戦する、若い世代の存在が維新の志を体現し、まちづくりに大きな希望をもたらしています。全国はもとより世界から移り住んだ多様な知見をもつ市民やノマドワーカー(世界を移動しながらパソコン一つで働く人)が、地域コミュニティに新たな風を吹き込み、その多様な価値観の交わりは地域の可能性を大きく広げつつあります。
国においては、初の女性内閣総理大臣が誕生し、男女共同参画が飛躍的に前進しています。高市早苗首相は大学卒業後すぐに松下政経塾に入門しその後、米連邦議会での勤務経験を持つ根っからの、熱血の政治家です。松下村塾と松下政経塾。字面が似ているのは偶然ではありますが、明治維新にみた変革を期待するのは私だけではないでしょう。
本市においても人口減社会だからこそ、女性も男性も、老いも若きも誰もが認め合い、能力を発揮し活躍できる社会の実現が、明るい未来へと導く力だと確信しております。
今年は沼田市との姉妹都市提携60周年。昔々の奈良時代、諸国を巡り民を救済した行ぎょうき基という高僧が下田を訪れた際、大天狗の導きにより蓮台寺の温泉を掘り当て、以来下田温泉として今なお、生活にも観光にも貴重な資源として守られてきました。
沼田市には迦葉山(かしょうざん)弥勒寺(みろくじ)という天狗を祀る名刹があり、古く広く信仰を集めており、つまりこちらは天狗様がご縁の姉妹都市。天狗様の神通力にあやかり、国家繁栄・民生安泰の御利益にあずかりたいところ。
急速な人口減と高齢化、公共施設の老朽化と財源不足、医療過疎などなど、地方が直面する課題は山積です。しかし歴史に根ざした誇りと、挑戦する市民のエネルギーはまちに輝きを与え、観光にも移住にも選ばれるまちとなるでしょう。
議会はさらなる市民の皆様の福祉向上と安全安心の充実を図るべく共に考え協働し、地域の総力を挙げて未来を切り開くべく邁進する所存です。
本年が皆々様にとりまして健康で穏やかな、希望に満ちた一年となりますことを心からお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。
本年も下田市議会へのご支援ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。