- 発行日 :
- 自治体名 : 静岡県下田市
- 広報紙名 : 広報しもだ 2025年6月号No.794
■アドバンスケアプランニング 通称「人生会議」について
地域包括ケア病棟看護科長 がん性疼痛看護認定看護師
中尾 多美子(なかおたみこ)
梅雨の季節となりますが、みなさま体調はお変わりなくお過ごしでしょうか。
本日はアドバンスケアプランニング(ACP)、通称「人生会議」についてお話をさせていただきます。誰もがいつ「もしもの時」を迎えるか分かりません。人生の最終段階をどのように過ごし、どのような医療やケアを望まれますか?またその思いは、周囲の大切な方々にお伝えしていますでしょうか?「もしもの時」に備えて、自らが希望する医療やケアを、周囲の信頼する方達と話し合い、医師をはじめとする医療従事者と共有し、医療・ケアを作り上げるプロセスを、アドバンスケアプランニングと言います。厚生労働省は2018年より推進しており、2024年の診療報酬改訂では、「人生の最終段階における意思決定支援」が盛り込まれ、全国の様々な病院でもアドバンスケアプランニングの取り組みが始まっております。命の危険が迫った状態では、約70%の方が自身で意思を伝えることができないと言われています。自分の価値観を大切にした、医療やケアに対する希望を周囲の方に伝え、話し合ってみてはいかがでしょうか。その時の心身の状態や環境により気持ちは変化しますので、繰り返し話し合い、文書にまとめ共有することが必要となります。当院では引き続き、患者様・ご家族様の意思決定を尊重し、多職種で最善の医療・ケアの提供に努めていきたいと思います。
問合せ先:下田メディカルセンター
【電話】25-2525