健康 ~小牧市民病院より~ 健康通信

■女性の不正出血について
産婦人科 部長医師:池田 沙矢子

女性の月経時以外の性器出血は不正出血であり、原因はさまざまあります。
良性疾患では子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープ、子宮頸管ポリープ、腟炎などです。悪性疾患では子宮頸癌や子宮体癌などがあります。また、妊娠による出血の場合もあります。不正出血を放置すると疾患が進行してしまったり、貧血となる場合もありますので、早めの受診が大切です。

◆子宮内膜ポリープについて
子宮内膜ポリープとは、子宮内膜の一部が過剰に増殖してポリープと呼ばれる腫瘤が形成される病気です。大きさは数ミリから数センチまでさまざまであり、個数も1個から多発しているものもあります。小さいものでも不正出血や過多月経の原因となることがあります。また、不妊症の原因となる可能性があるため、妊娠を希望する場合にはポリープ切除が推奨されます。なお、乳がんの治療薬として使用されるタモキシフェンには、子宮内膜を増殖させる作用があり、タモキシフェンを服用することにより子宮内膜ポリープの発生リスクが増加することが報告されています。

◆子宮鏡手術について
子宮内膜ポリープの診断は、経腟超音波検査や子宮鏡検査で行われます。子宮鏡検査は子宮内を直接観察し、ポリープの数や位置、大きさなどが確認できます。
不正出血や過多月経、不妊などの症状があり、治療適応となる場合は、子宮鏡による切除術を施行します。従来の子宮内膜ポリープの手術は2泊3日の入院が必要でしたが、2024年に導入した細径硬性子宮鏡により30分程度の日帰り手術が可能となりました。
細径硬性子宮鏡はカメラの太さが細く、患者さんへの負担が少ないことが特徴です。外来で子宮内を観察すると同時に15mm程度までの小さい内膜ポリープをその場で切除することができます。通常は局所麻酔で鎮痛し処置をしますが、痛みが強ければ静脈麻酔を併用することもあります。観察のみであれば無麻酔で行うこともできます。入院が不要であり、処置後すぐに帰ることができます。小さい内膜ポリープを多発している場合や大きい内膜ポリープは、外来では観察のみを行い、通常2泊3日の入院手術が必要となります。
不正出血や過多月経、不妊症で悩まれている方や子宮内膜ポリープを指摘されたことがあり不安がある方は、まずは子宮鏡検査のみを行うこともできますので、産婦人科への受診をお勧めします。

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