くらし 市民が支える、その人らしい暮らし(1)

Special Feature Civil Guardianship

■おおぶの「市民後見人」第1号が誕生しました
認知症や障がいなどにより、もし自分や家族が、物事を判断することが難しくなったとしたら―。
暮らしのことやお金、契約に関することなどを、誰が、どのように支えてくれるのでしょうか。
そんなときに頼れるのが「成年後見制度」です。
市では、この制度の利用促進に向けた取り組みを進め、2025年10月、知多半島初の「市民後見人」が誕生しました。
専門職が不足する中で、支援を必要とする人を地域の一員として身近に見守り、その人らしい暮らしを支える活動を11月から始めています。
今号の特集では、誰もが安心して暮らせるまちづくりへの大きな一歩、市民後見人の活動と成年後見制度について紹介します。

◆成年後見制度って?
成年後見制度は、認知症や知的障がい、精神障がいなどにより、一人で物事を決めたり、手続きをしたりすることに不安や心配がある人を支える制度です。
本人の気持ちを大切にしながら、暮らしの中で必要な契約や手続きを一緒に考え、安心して生活できるようお手伝いします。

○お金の管理のサポート
収入・支出の状況を一緒に確認し、生活に必要なお金の使い方を考えます。保険料・税金・公共料金などの支払いをサポートします。

○手続き・契約のサポート
手術・入院の手続き、介護サービスの利用契約などをお手伝いします。

○買い物のサポート
「買う・買わない」を一緒に考えます。
不要なものを買ってしまった場合は、取り消しの手続きを行うこともあります。

◆どんな人がなるの?
成年後見人には、支援を必要とする本人の状況やニーズに応じて、次のような人が選ばれます。

○親族
本人の配偶者
こども
きょうだいなどの身近で頼れる人

○専門職
弁護士
司法書士
社会福祉士などの専門知識を持つ人

○福祉関係の法人
社会福祉法人などの団体

○市民後見人
養成研修を修了した市民

◆市民後見人とは?
市民後見人とは、弁護士・司法書士などの専門職・法人ではなく、同じ地域で暮らす市民が務める成年後見人です。親族ではない第三者として、所定の成年後見人養成研修を修了し、家庭裁判所から選任されます。認知症や知的・精神障がいのある方が、安心してその人らしい生活を続けられるよう、財産の管理や契約の手続きなどを手伝い、権利を守る大切な役割を担います。
地域の一員として寄り添いながら支援することで、誰もが安心して暮らせるまちづくりにつながっています。

◆市民後見人になるためには?
まずは、市主催の成年後見支援委員養成講座を受講し、制度の仕組みや支援の在り方について学びます。その後、成年後見支援員登録バンクに登録し、支援員として現場実習などの活動に参加します。実際の支援現場を見学し、理解を深めたのち、市民後見人養成研修を受講し、必要な知識や実践的な力を身に付けます。
研修修了後は登録バンクに登録され、さらにフォローアップ講座を受講した上で、家庭裁判所から選任されることにより、市民後見人としての活動を開始します。
段階を踏んで学びながら進めていく仕組みのため、初めての方でも安心して目指すことができます。

○市民後見人誕生までの道のり