- 発行日 :
- 自治体名 : 愛知県尾張旭市
- 広報紙名 : 広報おわりあさひ 2025年4月号
■輪島市派遣職員レポート vol.3 ID:36386
R6.9/1から被災地支援のため、本市職員を石川県輪島市役所に派遣し、公費解体業務※に従事しています。派遣職員から、現地の様子などをお知らせします。
私が輪島市に着任した昨年9月の時点で5%程度であった解体率が、2月末時点で50%近くまで伸びてきました。着任当初は窓口での受け付け業務がメインでしたが、申請後に解体業務が進むにつれて、現在では解体費の支払い事務を担っています。こちらも事務のピークを迎えており、多い時には1カ月で20億円程の解体費を支払うこともあります。
また、今年1月から2月にかけては、大雪に見舞われました。私が宿泊している、のと里山空港は、市内でも比較的積雪量が多く、毎朝車に積もった大雪を派遣職員同士で雪かきしてから出勤します。私の部屋は、水道管が凍結し、エアコンが故障したため、別の部屋に引っ越ししたこともありました。
少しずつではありますが、輪島市の職員との交流も増えてきました。前回紹介した、宿泊先のフードコートで、輪島市の職員と交流会を開催しました。フードコートには元々市街地で営業していた店舗もあり、輪島市職員のかたが懐かしそうに食事している姿が印象的でした。また、輪島市職員自身もほとんどが被災しており、震災直後の貴重な話をたくさん聞くことができました。
最後になりますが、私は3月末で派遣業務を終了し、尾張旭市に帰任します。現状、復興という言葉にはほど遠く、長期的な支援が必要です。その中で、人やまちの様子が少しずつ明るくなっていく過程に立ち会えたことが、何よりの喜びでした。また、仕事を通じて培った経験と人脈は、大きな財産となりました。1日でも早く元の生活に戻ることをお祈りします。いろいろなかたのお力添えのおかげで、職務を全うすることができました。ありがとうございました。
(派遣職員 河内屋)
※公費解体業務…被災家屋などについて、二次災害の防止と被災者の負担軽減を図り、生活再建支援につなげるため、輪島市が所有者に代わって解体・撤去などを実施するもの
○震災のはなし、あれこれ
・床に新聞紙を敷いて1枚の薄い毛布に5人で寝た
・避難所のトイレの汚物をゴム手袋でかき出した
・お子さんが今でも毎日防災リュックを背負って寝ている
・自動販売機やスーパーなどが壊されて、水や食料が取られていた
問合せ:広報戦略課
【電話】76-8106