文化 KUSATSU 歴史ギャラリー No.219

■名所図会に描かれた「うばがもちや」-店主のこだわりと茶の湯サロン-
江戸時代の旅人は、道中でどのような楽しみがあったのでしょうか。大きな楽しみの一つに名物がありました。
現在も草津の名物として親しまれているうばがもちですが、元々は草津宿の隣、東海道から矢橋道が分岐する「矢倉立場」の傍に店を構えていました。「当時の店のにぎわいは、江戸時代のガイドブック「伊勢参宮名所図会」や「近江名所図会」また、歌川広重の「東海道五拾三次之内草津」などに描かれています。今回はこのうち「伊勢参宮名所図会」に描かれた「うばがもちや」をご紹介します。
東海道に面した店先では、多くの旅人が一服している様子や客に商品を差し出している様子、さらに店の奥では餅を作るための臼や商品の準備をする様子が描かれています。
画面左には店舗の脇の門から中に入る駕籠(かご)の一行が描かれ、門を入ると、築山のある庭園と庭に面した式台を備えた格式高い建物が描かれています。この場でどのような交流が行われていたのか、この絵では分かりませんが、立場の特徴的な風景として描かれたうばがもちやは、膳所藩主などと茶道具を見せ合うほどの風流人であり、当主のこだわりで作られた姥ヶ餅焼で、大名などをもてなす文化サロン的な場所となっていたようです。
この文化サロンの謎に迫る展示を、2月14日(土)から草津宿街道交流館の令和8年春季テーマ展「草津宿-茶の湯サロンをめぐる謎-」として開催します。ぜひ謎解きにお越しください。

問合せ:草津宿街道交流館(草津三)
【電話】567-0030
【FAX】567-0031