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■栞(しおり)と噓の季節
米澤穂信　著
集英社
図書委員の堀川は、返却された本の中に押し花の栞を発見します。一見普通の押し花に見えましたが、その花は猛毒を持つトリカブトでした。もう一人の図書委員、松倉と共に二人は持ち主を探し始めます。一体誰が、何のためにこの栞を持っていたのでしょう。
栞を見つけなければ関わることのなかった事件に巻き込まれた二人。次々と明らかになる嘘の数々に翻弄されながらも、隠された真相に近づいていきます。
何かを発見することは、必ずしも良いこととは限りません。たとえパンドラの箱を見つけたとしても、絶望にばかり気を取られていては不幸になるだけですが、そこから自身にとっての最良を選ぶことができれば、底に眠る希望を見出すことができるかもしれません。幸か不幸か、どう転ぶかは発見した者次第なのです。

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