- 発行日 :
- 自治体名 : 京都府亀岡市
- 広報紙名 : 広報かめおか 令和7年12月号(第053号)
~「頑張り屋」ではない。その子はただ、助けを求められないだけなのです。~
ヤングケアラーとは、本来なら大人がするような「家族のお世話」や「家の仕事」を、日常的にがんばっている18歳未満の子どもたちのことを指します。
言葉は難しく聞こえるかもしれませんが、簡単に言うと「家族を助けるために、自分の時間ややりたいことをガマンしてがんばりすぎている状態」のことです。
週末の遊びの誘い、断る理由を考える。
この大変な毎日、何かの意味はあるのかな。
本当は、放課後もっとみんなと遊びたいな。
イライラしてごめんなさい。本当は優しくしたいのに。
自分の夢って、なんだったっけ…。
ヤングケアラーはクラスにおよそ2人
令和2年・3年に厚生労働省などが全国の小・中学生を対象に行った「ヤングケアラーの実態調査」による
■(01)ヤングケアラーが日常的にしていること
家族に代わり、幼いきょうだいの世話。
がん・難病・精神疾患など慢性的な病気の家族の看病。
障がいや病気のある家族に代わり、買い物・料理・掃除・洗濯などの家事。
日本語が第一言語でない家族や障がいのある家族のために通訳。
障がいや病気のある家族の入浴やトイレの介助など、身の回りの世話。
■(02)「ヤングケアラー」と「お手伝い」の違い
◇ヤングケアラー
年齢に見合わない、重い責任と負担を負います。
自分の時間を持てず、学業や友人関係、進路などに影響が出ることがあります。
「やらない」という選択肢がありません。
◇お手伝い
年齢や成長段階に見合った内容で、達成感や自己肯定感を育みます。
「やらない」という選択肢も存在します。
◇check!
小学生への調査結果では、平日1日あたり7時間以上世話を行っていても、その3割超が「特に大変さは感じていない」と回答。幼い頃から家族のケアをしていて、それが当たり前になっていたり、家族をサポートしたいという気持ちで一生懸命で、本人はヤングケアラーだと気づいていないことも多いようです。
■(03)みなさんにできること
子どもたちが困りごとを話せるように、子どもたちの周りに信頼できる大人を増やしていきましょう。
◇STEP1 見守る
まずは、子どもの様子や家族の様子を見守りましょう。
◇STEP2 あいさつ
よく顔を合わすようになったら、あいさつから始めましょう。
◇STEP3 尊重する
話せるようになったら、たわいない話から。話をよく聞き、相手の意向を尊重しましょう。
◇ここがポイント
本人から信頼できる大人への相談につなげることが理想ですが、周りの大人から見て気になる子どもがいたら、こども家庭課に相談してください。
■(04)まずはこども家庭課に連絡を
◇こども家庭課 ヤングケアラーコーディネーター 松本さん
一人一人置かれた状況や、家庭ごとの希望に合わせて、介護や障がい福祉サービス、子育て世帯訪問支援事業など、それぞれに必要な支援につなげます。
また本人には、休息の機会を確保したり、学習や就労の支援をしています。
私たちが目指すのは、家族をケアする子どもたちも、そのことに誇りを感じながら、ちゃんと自分の夢も追いかけ、人生を切り開いていける社会の実現です。
◇相談窓口
亀岡市保健センター【電話】25-5138
電話・対面どちらでもOK!
日時:月~金曜日 午前9時~午後5時
◇LINEで相談
京都府では、LINEでの相談を受け付けています。
日時:月~金曜日 午前10時~午後6時
