- 発行日 :
- 自治体名 : 京都府亀岡市
- 広報紙名 : 広報かめおか 令和7年11月号(第052号)
市民の皆さんの健康に関して、今回は亀岡市立病院の消化器外科医が、専門分野についてお話します。
亀岡市立病院 消化器外科
松田隼人(まつだ はやと)
■擦り傷・切り傷の正しい対処法
擦り傷や切り傷は日常的に起こります。まず大切なのは水で良く洗うことです。砂や汚れを残したままでは化膿(かのう)の原因になるため、水道水でしっかり洗い流しましょう。アルコールやヨード系の強い消毒薬は、細胞を傷つけて治りを遅らせる可能性があるため、今では必ずしも必要ないとされています。
次に出血がある場合は、清潔なガーゼやハンカチで数分間圧迫し、止血します。通常の小さな傷であれば、これで血は自然に止まります。5分~10分しっかり圧迫して止まらなければ、病院での止血の処置が必要かもしれません。
また、傷が浅く清潔に保てる場合は、乾燥させずに湿った環境を整えることが早い治癒につながります。自宅にワセリンがあれば、傷にしっかりつけてガーゼや絆創膏で保護しましょう。毎日洗って交換してください。また、市販のハイドロコロイド絆創膏も簡単で便利です。こちらは2~3日は張りっぱなしで大丈夫です。ただし、傷から体液がたくさん出るときや、感染が疑われる場合には使わないようにしましょう。
正しい初期対応を知って、早く、きれいに傷を治しましょう。
