- 発行日 :
- 自治体名 : 京都府木津川市
- 広報紙名 : 【京都府木津川市】広報きづがわ 2025年5月号
■木造蔵王権現立像(もくぞうざおうごんげんりゅうぞう) 神童寺(山城町神童子)
蔵王堂とも呼ばれる神童寺本堂(重要文化財)安置の本尊像です。蔵王権現は日本独自の尊格で、修験道(しゅげんどう)の開祖とされる役行者(えんのぎょうじゃ)が金峯山(きんぷせん)での修行中、祈りによって涌出(ゆうしゅつ)したと伝わり、奈良県吉野町金峯山寺蔵王堂には、中尊に桃山時代・天正18年(1590年)の造像銘がある3躯の巨像が安置されています。忿怒相(ふんぬそう)で右手右足を振り上げ左手を腰に構えるという基本的な姿形は共通しますが、神童寺像の端正で充実した作風から、金峯山寺像よりも古く1400年前後の造立とみられ、現在の本堂が再建されたと伝わる応永13年(1406年)が造立時期の参考とされています。光背も含めた総高は2.8mにも及び、全国的にみても類例の少ない中世造立の本格的な蔵王権現像として貴重なことから、令和6年に木津川市指定文化財となりました。
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