- 発行日 :
- 自治体名 : 京都府井手町
- 広報紙名 : 広報いで 令和7年11月号 No.638
みなさんは、「権利」と聞いてどんなことを思い浮かべますか。基本的人権、権利意識、権利と義務、権利の行使など。
権利とは、すべての人が生まれながらにして持っていて、安全に、そして幸せに暮らすために必要なものと言えます。
■「こどもの権利」とは
こどもたちも、ひとりの人間として大人と同じように、権利を持っています。また、こどもには、成長・発達し、保護や配慮を要するからこそ必要となる権利もあるのです。
そして、権利を守るべき大人がそれを侵害することはあってはならないことなのです。
■どんな権利があるの
こどもには、十分な食事、健康的な環境や教育が提供されることはもとより、いろいろな危険から守られ、愛されて育つ権利があります。
具体的な権利としては、次のようなものがあげられます。
・教育を受ける権利
・遊ぶ権利
・意見を言う権利
・健康が守られる権利
・こどもの最善が第一に考えられる権利
など
■「子どもの権利条約」
世界中のこどもたちの権利については、国際的な合意である「子どもの権利条約」に定められており、わが国も1994年に批准しています。
詳しくは、日本ユニセフ協会発行学習資料「子どもの権利条約第1~40条抄訳一覧」をご確認ください。
【HP】https://www.unicef.or.jp/kodomo/nani/siryo/pdf/CRCshouyaku/picture.pdf
■こどもの権利を守る
私たちの生活の中で、どのように考え、対応することが、「こどもの権利」を守ることにつながるのでしょうか。
▽こどもの特性を知る
こどもは、持って生まれた能力を十分に伸ばし成長できるよう支援される権利を持っています。
その権利を守るためには、こどもの特性を理解することが大切です。得意なことはもちろん、苦手なこともそのこどもの特性です。
・まじめだけれど動作が遅い
・算数は得意だけれど頑固
・あわてんぼうだけれど友達は多い
など
こどもをみて、話を聞いてその特性を理解することが、ありのままのこどもの成長を支え、はぐくむことにつながります。
また、
・動作がゆっくりは、慎重
・頑固は、意志が強い
・落ち着きがないは、好奇心が旺盛
など
短所は裏を返せば長所と捉えることも大事です。
この子はこんな子だからと決めつけずに理解したいですね。
▽こどもの意見を尊重する
こどもの意見を尊重するのは意外に難しいことです。「まだこどもだから」と大人の考えを押し付けてしまうことも多いのではありませんか。
まず、こどものことばに耳を傾けてみましょう。
そして、単にことばを聴くだけでなく、「どうしてそう考えたの?」や「そうすることによって○○ちゃんはどうなると思う?」など、こどものことばの背景にある意味や影響を考えられるようなことばかけをすることで、こどもの考えを言語化してあげてください。
こどもがうまく話せない場合は、「どっちがいい?」などと選択できるような働きかけもよいでしょう。
こどもは、その発達に応じて意見を尊重される権利を持っているのです。
▽平等に接する
こどもは差別されない権利を持っています。
性別や出生順によってこどもへの対応を変えていませんか。また、障がいがあるこどもが、健常なこどもと同様に支援されていますか。
「お兄ちゃんなんだから我慢して」とか、「女の子だからかわいくないと」とか、何気なく言っていることばが実は差別につながっているのです。
個性があるこどもたちに平等に接することは簡単でないことも多いのですが、まずは、そのことが大事と理解しておくだけでも接し方が変わりますよ。
こどもの権利を守るのは私たち大人の義務です。
そのため、大人自身が楽しいこと、幸せでいることもとても大切なのです。
しんどいことや不安なことがある場合は一人で抱え込まず、誰かに相談することで出口が見えることもあります。
こどもや子育てに関する悩みや不安がある場合は、こども家庭センターにお気軽にご相談ください。
問合せ:こども家庭センター
【電話】82-3415
