くらし [特集]手話で広がる世界がある 知ろう手話のこと

手話は手や指、表情、体全体の動きを使って表現する「視覚言語」です。きこえない人たちにとって、自由にコミュニケーションを図り、社会参加するための重要な言語です。最近では、ドラマやアニメなどで取り上げられることが増え、多くの人が興味・関心を持っているのではないでしょうか。
市内の学校や各団体では、講座を開催するなどして普及活動に取り組んでいます。「手話」についての取り組みや「手話に関わる人」を知り、手話を学ぶきっかけにしてみませんか。

■小学校での手話講座
岸和田市聴覚障害者福祉会から講師を派遣し、手話講座を開催。「手話」「聴覚障害」についての説明や手話のレクチャー、手話に関連したゲームなどを行います。

▽天神山小学校
3・4年生が講座に参加。講師自指文字カードでゲー身の経験談を聞いたり、きこえない人が日常生活で困ること、コミュニケーション方法を学びました。
多くの児童が「指文字」を覚えていて、カードゲームは大盛り上がりでした。

▽朝陽小学校
3年生が講座に参加し、空中に文字を書く「空書(くうしょ)」で名前の紹介をしたり、講師があいさつの手話をレクチャーしました。
質問コーナーでは、「だんじり」や「岸和田」の手話を教えてほしいとのリクエストがありました。

■久米田高校ダンス部「くめだんす」の手話ダンス
令和7年9月に鳥取県で開催された「第12回全国高校生手話パフォーマンス甲子園」ダンス・歌唱部門で準優勝。岸和田市聴覚障害者福祉会が手話指導を行いました。

▽手話ダンスができるまで
1 練習
2 手話ダンスをチェック
3 手話表現の確認

4 手話指導

■手話は暗号 楽しんで学ぼう
4歳頃、中耳炎にかかったことがきっかけで、難聴になりました。今は、補聴器があれば音が聞こえ会話できますが、外すとほとんど聞こえません。高校からろう学校に通い、そこで友達に手話を教えてもらいました。家族や友人、職場などでは「会話」が主なコミュニケーション手段ですが、普通に会話をしていると「聞こえる」と相手が勘違いし、だんだんと早口になることがあります。そうなると聞き取りが難しいです。また、こもった話し方も聞き取りにくいことが多いです。
東京2025デフリンピックでは、外国人選手とスマホの翻訳機能を使い交流しました。国際手話ができないので、どこかで学ぶ機会があればと思っています。
手話は、知っている人にしか伝わらない「暗号」的な要素を持っていると思います。ワクワクした気持ちで、子どもたちには手話を学んでほしいです。機会があれば、自分のこれまでの経験と、「困っている人がいれば助けてあげて」というメッセージを、子どもたちへ直接伝えていきたいです。

Profile 樋口光盛(ひぐちこうせい)さん
平成12年、岸和田市生まれ。土生中学校で陸上競技に出会う。現在は、株式会社SMDEに所属。「東京2025デフリンピック」で800mに出場し、銀メダルを獲得。1500mで5位入賞を果たす。デフ陸上の枠を超え、全日本選手権大会への出場が今後の目標。

■市や国の取り組み
本市は、手話への理解促進及び普及を目的に、平成31年4月に「岸和田市手話言語条例」を施行しました。
また、手話に関する施策を総合的に推進することを目的に「手話に関する施策の推進に関する法律(手話施策推進法)」が令和7年6月25日に公布、施行されました。

■教えて!光盛選手
聴覚障害のことで知っておきたいあれこれQandA

Q.日常生活で困ることはありますか?
A.電車が急停車した際、アナウンスが聞こえず原因がわかりませんでした。周囲に尋ねることもできず、スマホで情報を調べ状況を理解しました。
また、日本映画やアニメ映画は字幕がない作品が多く、映画館で楽しめないのが残念です。

Q.手話を使わないコミュニケーション方法は?
A.目を見て、ゆっくり話してくれると伝わりやすいです。身振り手振りを交えると、さらにわかりやすいです。

Q.聴覚障害で分かっておいてほしいことは?
A.聴覚障害は、見た目ではわかりにくい障害です。髪が長いと補聴器が隠れてしまい、さらに気づかれにくくなります。後ろから声をかけても応答がない場合は「聴覚障害かも?」という気づきが広がれば嬉しいです。

■手話を通じ、新たな夢ができました
松田加奈(まつだかな)さん
令和5年から2年間、午前コースの手話奉仕員養成講座を受講。その後、手話サークル「やじろべえ」で活動中。

介護福祉士資格を取得した際に、多くの方とコミュニケーションを取りたいと思い「手話」に興味を持ち、手話奉仕員養成講座を受講しました。手話の経験がなく、ゼロからのスタートでしたが、講師の方や他の受講生のサポートがあり、楽しく学べました。
手話サークルで学習を続け、指導している体操教室でいつか「手話の体操教室」ができたらと思っています。

▽手話奉仕員養成講座
手話について学びましょう。テキスト・資料代が必要です。
対象:15歳以上の市内在住・在勤・在学者
コース:
午前コース…週1回2年間
夜コース…週2回1年間

▽手話サークル「やじろべえ」
手話に興味がある人、手話通訳をめざす人などが集まり、学習や交流を行います。初心者も大歓迎です。気軽に見学へお越しください。
日時:
月曜日…午後7時~9時
木曜日…午後1時~3時

▽共通
場所:opsol福祉総合センター(野田町1丁目)

問合せ:岸和田市社会福祉協議会ボランティアセンター
【電話】072-430-3366【FAX】072-431-1500

■生涯学習出前講座
岸和田市手話言語条例について~知ってほしいなきこえない人のこと・手話のこと~
「生涯学習出前講座」は、市の取り組みや暮らしに役立つ知識・情報を市職員などがお伝えしています。
「岸和田市手話言語条例について」では、条例の内容やきこえない人が困っていること、コミュニケーション方法などを紹介します。
対象:中学生以上(10人以上かつ半数以上が市内在住・在勤・在学者)

申込・問合:受講希望日の1カ月前までに申込書(市ホームページからダウンロード可)を直接または郵送・ファクス・メールで生涯学習課へ
〒596-0072堺町1-1
【電話】072-423-9615【FAX】072-423-3011【E-mail】[email protected]

■電話リレーサービス
電話リレーサービスは、聴覚や発話に困難のある人との会話を通訳オペレータが「手話または文字」と「音声」を通訳し、電話で即時双方向につながることができるサービスです。
24時間・365日、緊急通報にも対応しています。

■手話しよう
今月の手話:おはよう
今号から本紙で、手話を紹介します。

問合せ:障害者支援課
【電話】072-423-9446【FAX】072-431-0580