- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府泉大津市
- 広報紙名 : 広報いずみおおつ 令和7年12月号
人間が人間らしく生きるために、すべての人が等しく持っている権利、「人権」について考えるコラムです。
■人権を守るための持続的な行財政運営と予算編成
この記事が皆さんの目に触れる12月初めは、国も地方自治体も来年度の予算編成の真っただ中にあります。
予算には歳出と歳入があり、歳出予算のなかには、ごみの収集や処理、道路の整備および維持管理、地域経済の振興、小中学校の運営にかかる費用などが計上されています。このようにさまざまな目的の事業があり、人権に関する事業もそのひとつです。
人権啓発事業をはじめとして、すべての市民が安心して社会生活を送ることができるよう、経済的な困窮や社会的な孤立にある人を支える事業、バリアフリー化や多言語、手話対応など、誰もが社会参加しやすい環境を整備するための事業、外国にルーツを持ち日本語指導が必要な人に対する事業なども予算として計上しています。人権に関する事業は多岐にわたり、継続的かつ一定規模の予算を計上しています。
これらの事業を実施するには財源が必要で、歳入予算として計上しています。地方自治体には税をはじめとしたさまざまな歳入がありますが、これらを過少でも過大でもなく適正に見込み、公正かつ効率的に配分することが重要です。限られた財源を適正に配分することは、行政サービスの提供という責任を果たすための基盤であり、人々の生活や権利の保障に直結しています。
また、災害や経済変動による税収減に備え、貯金ともいえる「財政調整基金」を設けていますが、その取り崩しが続き、残高が少なくなると、事業の縮小や中止を検討せざるを得ず、市民生活にも多大な影響を及ぼすおそれがあります。将来におけるこれら歳入を適正に見通すことが、持続的な行財政運営につながるものと考えます。
中国の古典である五経の一つ『礼記(らいき)』に、「入(い)るを量(はか)りて、以(もっ)て出(い)ずるを為(な)す(原文では、量入以為出)」という言葉があります。これは、収入をしっかりと見込んだうえで、収入に合わせた支出を心がける、といった意味です。
今後も財政の健全性と人権の尊重を両立させながら、誰もが安心して暮らせる社会の実現をめざし、適正な予算編成に取り組んでいきます。
