- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府柏原市
- 広報紙名 : 広報かしわら 令和7年12月号
■大阪・関西万博の会場MAPから見るサポート
大阪教育大学准教授 今枝 史雄
55年ぶりに大阪の地で大阪・関西万博が行われ、閉幕しました。筆者も参加し、大屋根リング、パビリオン等を楽しみました。大阪・関西万博の会場MAPの公式サイトを見ると、印刷できるMAPは「通常のマップ」「バリアフリーマップ」「センサリーマップ」の3種類がありました。このうち、「バリアフリーマップ」はバリアフリートイレ、ベビーケアルーム、カームダウン・クールダウンスペース等の場所が示されています。「センサリーマップ」はこのうち、主にカームダウン・クールダウンスペースの場所が示されています。では、カームダウン・クールダウンルームとはどのような場所なのでしょうか。
「センサリーマップ」の説明によれば、「感情のコントロールが難しい時や、ストレスを感じている時に、心を落ち着ける空間です。どなたでもご利用できます。」とあります。さまざまな状況により、心が落ち着かなくなった時に利用できる場所となります。心が落ち着かなくなる要因として、比較的「大きな音をうるさいと感じる」「光をまぶしいと感じる」等があり、こうした状態は感覚過敏とも言われます。
センサリーマップには、感覚過敏の方が必要とされる光や音、におい等の感覚に関する情報を掲載したセンサリーリストも掲載されていました。項目として「まぶしい」「うるさい」「におい」「水がかかる」「振動がある」「傾斜がある」の6つが挙げられ、パビリオンごとに特徴がまとめられていました。例えば、国内パビリオンの一番上の「いのち動的平衡館」では人によっては「まぶしい」と感じてしまうことが示されていました。
MAPからも人の多様性、多様性を踏まえたサポートの必要性が見えてきます。さまざまな人と生きる社会だからこそ、人の多様性を意識していきたいです。
問合せ:人権推進課
【電話】072-972-1544
