- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府泉南市
- 広報紙名 : 広報せんなん 令和8年1月号
今回ご紹介するのは、毎年、1月から2月にかけて市内の神社やお寺で行われる、個性的で魅力あふれる伝統行事です。福餅まき、粥占い、湯神楽、そして迫力ある山伏の紫燈大護摩供や火渡り神事など、一つとして同じものはありません。
これらの行事はいずれも、新春と暖かい春の訪れを告げる大切な伝統として、まちの人々に大切に護り伝えられてきました。人々の願いが込められた、歴史ある行事に触れる初春のお出かけに、ぜひ足を運んでみませんか。
泉南市の歴史建造物については、泉南市観光ガイド「恋するせんなん」で紹介していますのでそちらもご覧ください。
■里外(りげ)神社 餅まき神事
里外神社(岡田)では、毎年賑やかな十日戎が開催されます。合祀(ごうし)されている大浦(おおうら)神社の祭神、蛭子命(ひるこのみこと)にちなみ岡田のえべっさん、岡田戎(えびす)と親しまれています。
このお祭りの目玉は、岡田浦の漁師さんたちが一年の大漁と商売繁盛を願い丁寧に搗(つ)きあげ奉納したお餅を撒(ま)く神事です。最初に神職の方が鏡餅で天地を祓(はら)い、その後小餅で四方を祓ってはじまります。境内の中央に設けられた舞台から福餅が勢いよく撒かれ、参拝者は夢中でお餅を掴もうとします。なかには魚や海苔など景品の名前が書かれた当たり餅もあり、活気と福に満ちた伝統行事です。
■種河(たねかわ)神社 湯神楽
種河神社(新家)では、毎年節分の日に湯神楽(ゆかぐら)神事が執り行われます。
この神事は、沸騰させたお湯に笹を潜らせ、巫女(みこ)さんが舞うことでお湯を撒き、人々の無病息災を願う伝統的なものです。文政13(1830)年、貝塚の長右衛門(ちょうえもん)作の貴重な鉄釡から立ち昇る湯気と、もうすぐ訪れる春のワクワク感に包まれます。
神事の後には、温かいぜんざいが参拝者に振舞われる嬉しいおもてなしもあります。心も体も温まるこの行事に触れ、清々しい気持ちで新たな季節を迎えてみてはいかがでしょうか。
■男(おの)神社 粥占い
男神社(男里)で古くから大切に受け継がれているのが、一年を占う厳かな神事「御管式(おくだしき)(粥(かゆ)占い)」です。
毎年1月15日に農作物の名前を書いた細い竹筒を釡に浸し粥を炊き、竹筒の中に入った米粒の量でその年の農作物の出来具合を占うというもので、その結果は人々の気持ちを豊作へ導く大切な指針となります。古来より農業を生活の基盤としてきたこの地の人々にとり、この神事は一年の計を立てるための重要な儀式です。今年も豊かで実りある年になるようにと人々の真摯な願いが込められた、歴史と伝統を感じさせる神事といえます。なお、神事後にお粥を戴くことができます。
■林昌寺(りんしょうじ) 大護摩供と火渡り
林昌寺(信達岡中)は作庭家・重森三玲(しげもりみれい)氏の庭園で有名な観光スポットで、その境内山頂には、愛宕山権現社(あたごやまごんげんしゃ)という鎮守社(ちんじゅしゃ)があります。
ここでは毎年、成人の日に山伏による「紫燈大護摩供(さいとうおおごまく)」が執り行われます。修験道の護摩焚(ごまだ)きで、五穀豊穣や家内安全などを深く祈願します。その後まだ熱さの残る炭の上を素足で歩き、災難や厄除けを祈る火渡り神事が行われます。その勇壮な姿は圧巻です。この神事には一般の参詣者も参加できますので、厄除けと一年の無事を願って、ぜひ体験してみてはいかがでしょうか。
