子育て 〔特集〕こども・若者参加条例が制定 未来へつなぐ笑顔と幸せの架け橋(2)

■こども・若者参加条例 今後の取り組み
「すべてのこども・若者があらゆる場で安心して意見を表明することができ、まちづくりなどに参加する機会が保障されるまち」をめざして、市が取り組んでいく内容の一例を紹介します。

◇施設を訪問して意見を聴取
学校やこども・若者が使う施設などを訪れ、積極的に意見を聴きます。また、声を聴かれにくい状況にあるこども・若者など多様な人の意見を聴くように努めます

◇意見を実現するための支援
よりよい川西市や学校にするために、こどもたちが主体的に考え、議論し、必要に応じて予算を活用しながら思いを実現できるよう支援します。

◇委員の公募
有識者や市民などで構成される市の検討会に参加する機会を確保するため、公募などでこども・若者委員を選びます。会議の時間や出席方法についても、参加しやすい工夫を行います。

◇意見を聞く窓口を設置
市役所3階こども政策課に気軽に意見を言える窓口を設置。
また、ウェブ上に専用フォームを設けて、いつでも意見を言うことができる環境をつくります。

◇施策などに関わる仕組み作り
こども・若者が市の施策や取り組みに参加したり、主体的に関わることができる仕組みを作ります。決まり次第市ホームページや広報誌などでお知らせします。

◇条例を周知するイベントを開催
条例を市民の皆さまに知ってもらうためのイベントを開催します。
日時や場所など決まり次第、市ホームページや広報誌などでお知らせします。

◇分かりやすい情報を発信
意見を表明するために必要な情報を、分かりやすい資料を作成するなどして伝えます。用語の言い換えやイラストを使った説明など、年齢などに応じて工夫を行います。

「こども・若者参加条例」詳しくはこちらから
※二次元コードは本紙をご覧ください。

■参加者の声 Interview
「こども・若者による意見表明の条例検討部会」の参加者にインタビューしました。
(1)どういうきっかけで参加しましたか
(2)参加してみてどうでしたか
(3)会議の雰囲気やファシリテーター(市職員)と関わってみてどうでしたか

◇鈴木きりさん(15歳)
(1)母に勧められて、貴重な経験ができると思い参加しました
(2)話すことが苦手でしたが、今回参加したことで自分の意見を言うことができました。人の意見を聞き出すことに苦手意識がありましたが、今回参加して克服できました
(3)ファシリテーターと仲良くなれたし、おとなの人も年齢関係なく同じ目線で話してくれて雰囲気も良く話しやすかったです

◇木下幸永さん(16歳)
(1)いろいろな世代と関わることができる機会なので参加しました
(2)最初は緊張しましたが、意見を言うこともできたし、皆さんが肯定して聞いてくれるので話しやすかったです
(3)ファシリテーターの人が優しく話しかけてくれて、市の職員のイメージが変わりました。雰囲気もにぎやかで楽しく参加することができました

◇濵谷美晴さん(28歳)
(1)社会人としてこどもに関わる仕事をしていることから、学生と話すきっかけになるのではないかと思って、参加しました
(2)グループワークで話し合いをするときのルールなどきちんと決められていて、安心して意見を言うことができました
(3)市の職員をはじめとする皆さんが、温かく迎えてくれていろいろなアイデアをもらうことができました

■笑顔と幸せの連鎖を広げていく
市長 越田謙治郎
令和6年度から始まった第6次総合計画では、「まず、こどもの幸せから始める」という基本姿勢を示しています。この姿勢については、多くの市民から共感の声を頂いています。
私たちおとなは「こども『を』幸せにしたい」という思いが強く、時として、こどもの声に耳を傾けずにルールや、施策を決めてしまうことがあります。だからこそ、「こども『が』幸せになる」ためには、こどもたちが当事者として意見を表明できる機会が何よりも重要です。
市では、こどもや若者が、意見や考えを表明できる場所を提供し、市の施策や計画の策定などに直接参加できる機会を増やしていきたいと考えています。私も条例検討部会に参加しましたが、上手に発言できなかったこどもが、みんなと話すうちに自分の言葉で意見をしっかりと話せるようになり、感動したことを鮮明に覚えています。こうした取り組みが、これからの未来に必要だと思いを強くしました。
また、この条例を制定する際に、オンラインでの意見交換会を実施したように、積極的に意見表明ができない「声の聴かれにくいこども」の声が届く仕組みを作っていきたいと思っています。
こどもの笑顔は、こどもの幸せだけではなく、周りにいるおとなたちの幸せにつながります。笑顔と幸せの連鎖を広げ、市全体に活気が満ちあふれる、そんなまちにしていきたいと考えています。

問い合わせ:こども政策課
【電話】072-740-1246