講座 新温泉町文化会館だより

■『みんなで考えるLGBTs』をテーマに「第5回人権講座」を開催
文化会館では、同和問題をはじめ、あらゆる差別や人権侵害をなくし、お互いの人権を大切にするまちづくりを目指して、年5回の人権講座を実施しています。10月22日(水)に第5回目の人権講座を開催しました。

▽DVD「性的指向と性自認」を視聴
今回の学習テーマは『みんなで考えるLGBTs』です。啓発ビデオ「性的指向と性自認」を視聴し、その後、人権啓発指導員の大森真次さんの講話で学習を深めました。
統計によると、人口の約8%前後がLGBTsであると推定されています。しかし、学齢期の早い段階での教育を待ち望まれていながら、教員自身の正確な知識や理解が追い付いていないという現状もあります。
このDVDでは、性の多様性を解説し、LGBTsを取り巻く社会の動きなども紹介し、その理解を深めることをめざしています。

▽大森真次さん(人権啓発指導員)の講話
今日お話しする主な内容は、(1)「LGBTsとは」(2)「性的少数者が直面する課題」(3)「様々な取組(学校・企業・社会)」(4)「これから自分たちにできることは?」です。
「LGBTs」とは「性的少数者の総称」を意味します。「L」はレズビアン…女性同性愛者、「G」はゲイ…男性同性愛者、「B」はバイセクシュアル…両性愛者、「T」はトランスジェンダー…身体と心が一致しない者、「S」はその他の様々な性のあり方を持つ者を指します。
「性」のイメージで言えば、「体の性」は生まれたときの性(生物学的)、「心の性」は性自認(GI)、「好きになる性」は性的指向(GO)、「表現する性」は性別表現(呼び方、服、髪型など)があります。
また、「SOGI」という言葉があります。「SO」は性的指向…どんな性を好きになるか、「GI」は性自認…自分自身の性をどのように認識しているかです。つまり、「SOGI」は「すべての人に関わる性」でもあります。あなた自身を見つめてみてください。「体の性」は(男・女)、「心の性」は(男・女)、「好きになる性」は(男・女)、「表現する性」は(男・女)。どのように当てはまるでしょうか。
性的少数者の人たちが直面する課題には次のようなことが考えられます。
・性的指向や性自認を揶揄する発言「ホモ」「オカマ」「レズ」「おなべ」「おねえ」「あっち系」など
・性的指向や性自認に関するいじめや、ハラスメント
・性自認の更衣室やトイレが使えない
・性自認と異なる制服の着用がつらい
・履歴書の性別と外見が異なるため、就職活動が不安
・公的書類の性別と外見が異なるため、行政窓口の手続きが不安
・性自認や性的指向について相談できる場所がわからない

次に、課題に対する様々な取組例を紹介します。
・学校では制服を従来の学生服、セーラー服をブレザーに変更
・トイレの入り口を隠す(男子トイレ、女子トイレ)
・保険金の受け取りに同性のパートナーも可能
・休暇制度の充実や服装の規定緩和
・住宅への入居や病院への面会は同性パートナーも可能
・性別適合手術を保険適用にするなどがあります。

2020年のLGBTQの子供たちへのアンケート調査結果では、「自分が性的少数者であることを保護者に相談できない」という子どもは、91.6%であることがわかりました。
また、OECD(経済協力開発機構)の性的マイノリティに関する法整備ランキングでは、日本は35か国中で34位であることがわかりました。
このような中、「これから自分たちにできることは何か」を考えてみます。
・多様な性について理解する
・アウティング(暴露)は絶対にしない
・相談できる体制づくり(悩みを聞く姿勢)
・法制度の整備
・幅広く「人権」について学ぶことなどではないでしょうか。

昨年実施した「人権に関する新温泉町民の意識調査」では、「あなたの身近なところにLGBTの人はおられますか」という設問に、6.4%の人が「いる」と答えています。町民の15人に1人が「自分の身近なところにいる」という結果です。普段の生活ではほとんど意識していませんが実際に身近なところにおられるということがわかっています。
お互いに他人事と思わずに、自分事として考え、誰もが幸せに生きていける社会の実現をめざしていきたいものです。

問合せ:新温泉町文化会館
【電話】82-3328