子育て 宇陀×エストニアプロジェクト -子どもが学び、育ち、挑戦が生まれるまちへ-

子どもが学び、育ち、挑戦が生まれるまちへ、そんな思いから、市は3年前からエストニアと交流を行っています。今年は、8月2日(土)~11日(月)にかけて、市内在住の中高生8人と教職員4人がエストニア短期留学に参加しました。
帰国後の9月28日(日)には、市民の皆さんに短期留学の成果を報告する「エストニア短期留学報告会」を開催しました。参加した子どもたちが現地での学びや体験を自分の言葉で発表し、その成長を共有しました。
報告会の前半では、生徒による体験発表が行われ、現地で挑戦したエピソードや、仲間と語り合う中で生まれた気づきが紹介されました。自分の学びを振り返り、次の行動を自ら考える姿が印象的でした。後半のトークセッションでは、「エストニアの学びをどう活かすか」をテーマに、意見を交わしました。子どもたちが自分の考えを言葉にし、他者の思いを受け止め、丁寧に対話する姿に、会場からは温かなまなざしが向けられていました。
参加者からは、「子どもたちの成長に心を動かされた」、「こうした学びが、宇陀の未来を明るくすると感じました」といった声がありました。
エストニアとの交流を始めて3年。自ら学び、挑戦し、仲間と協働する姿が着実に育っています。こうした学びが学校の外にも広がり始め、地域で小さな変化が生まれています。

■子どもが安心して挑戦できる環境へ
市では、放課後や週末などに、子どもたちが仲間とともに挑戦し、学びを深められる場づくりを進めています。
子どもたちが安心して挑戦できる環境には、そばで支え、寄り添う大人の存在が欠かせません。そこで、市では、子どもの学びを支えられる大人を地域に広げていくことにも取り組んでいきます。
その第一歩として、12月に市内外の大人が参加し、子どもの学びを支える視点を深め合う「学び合いブートキャンプ」を開催します。子どもたちの「やってみたい!」に寄り添い、一緒に考え、背中を押せる大人が増えていくことを願います。

■中速中型自動配送ロボット 実装共創会議を開催
市では、エストニアのロボティクス企業との連携協定(MOU)をもとに、買い物・物流支援の課題解決に向けて地域の暮らしを支える新たな配送手段の可能性について検討を進めており、「中速中型自動配送ロボット実装共創会議」を設置し、10月1日(水)に第1回会合を開催しました。
会議には、経済産業省、奈良県、国立奈良工業高等専門学校をはじめ、民間企業・団体が参加し、中速中型自動配送ロボットを取り巻く状況や制度活用の可能性について情報共有、意見交換を行いました。
新しいロボット技術を地域で活かしていくためには、技術だけでなく、制度面や運用環境を整えることが必要です。市では、まずはその基盤づくりに取り組んでいます。

会議参加:経済産業省、近畿経済産業局、奈良県、奈良工業高等専門学校、パーソルテクノロジー、ナガセテクノサービス、Next innovation、JETRO 奈良、ロボットデリバリー協会、手原産業倉庫、出前館、三井住友海上火災保険

■なぜ、中速中型自動配送ロボットなのか
自動配送ロボットは、自動運転車やドローンと並ぶ、新しい配送手段のひとつです。2023年4月の改正道路交通法により、低速・小型ロボットが公道を走行できるようになり、国内でも自動配送サービスの実用化が進み始めています。海外ではすでに、より速く、より多くの荷物を運べる「中速・中型」や「中速・小型」など、様々なタイプの自動配送ロボットの実証実験やサービスが始まり、ルール整備も進んでいます。
これらのロボットが社会に広がることで、物流の人手不足の解消や、買物が難しい方への支援など、暮らしの課題解決に役立つことが期待されています。また、関連産業の発展によって、新たな雇用や経済効果を生み出す成長分野としても注目されています。

◇活用シーンのイメージ
・小売店商品・宅配便を無人配送
・物流拠点から荷物を無人配送
・事業拠点間を無人配送(B2B搬送)
・無人で荷物を受け取り
・無人で商品を販売
※経済産業省資料より抜粋

子どもたちの挑戦や学びが、少しずつ地域にも広がり始めています。市内では、地域・企業・大学など、立場の垣根を越えて関わり合う場面が増えてきました。小さな一歩がつながるたびに、新しい可能性が生まれています。そのひとつひとつの動きを大切にしながら、子どもも大人も、そして地域全体も、ともに育っていくまちへ、その歩みを、市民の皆さんとともに重ねていければと思います。

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