文化 いにしえの風 斑鳩文化財センターだより

■春季企画展「斑鳩の古墳をさぐる-奈良大学との共同調査の成果-」
今月号では、奈良大学との官学連携協定に基づき、奈良大学と共同で町内の古墳の発掘調査を行ってきた成果を広く知ってもらうため、5月17日から7月6日まで開催する春季企画展について紹介します。

◇官学連携協定
平成19(2007)年に、斑鳩町と奈良大学は、「相互の発展に資するため、資源及び研究成果等の交流を促進し、地域振興、学術研究等において連携し、協力するため」、官学連携協定を締結しました。この協定のもと、斑鳩町と奈良大学は、平成25(2013)年度から共同で古墳の調査をはじめました。

◇斑鳩大塚古墳
斑鳩幼稚園の南方にある古墳です。昭和29(1954)年に、古墳の上に忠霊塔が建てられることになり、その工事中に副葬品が見つかり、発掘調査を行ったところ、鏡や鉄鏃(てつぞく)、甲などの武器や武具などが見つかりました。
当時の墳丘測量図の精度があまり高くないことや、古墳の大きさなどが明らかになっていないことから、まず、墳丘の測量図面を作成するとともに、古墳の範囲を調べるための発掘調査を行い、直径が約43mの円墳で、墳丘の周囲に濠が巡っていたことがわかりました。

◇甲塚(かぶとづか)古墳
藤ノ木古墳の西方にある「錦が丘」と呼ばれる住宅地の東側斜面に立地する古墳です。古墳の最も高い場所付近から、銅鏡が1枚出土しました。

◇戸垣山(とがきやま)古墳
龍田南2丁目にある古墳で、東西に延びた微高地上の東端付近に立地します。見た目の形は四角形をしていますが、発掘調査の結果、円墳の可能性が出てきました。

◇舟塚(ふなづか)古墳
法隆寺観光自動車駐車場の中にある古墳で、横穴式石室と土器などの多くの副葬品が見つかりました。

◇ヒヅメ金塚(きんづか)古墳
法隆寺の参道の東側の農地にかつて存在した古墳です。今年の2月から3月にかけて調査を行い、多くの埴輪が出土しました。

◇春季企画展
これらの古墳から見つかった埴輪や土器、銅鏡などを展示します。また、寺山古墳群や梵天山(ぼんてんやま)古墳群、神代(じんだい)古墳、亀塚(かめづか)古墳、間人皇女墓(はしひとこうじょぼ)の測量調査成果もあわせて展示します。

■斑鳩文化財センターの春季企画展展示替えに伴う臨時休館
5月12日(月)・13日(火)・15日(木)・16日(金)
7月7日(月)・8日(火)

■史跡藤ノ木古墳 春季石室特別公開
藤ノ木古墳の石室を特別に公開します。石室や石棺の実物を間近に見て、藤ノ木古墳の魅力を体感してください。
日時:5月24日(土)・25日(日) 午前10時~午後4時(正午~午後1時を除く)
※毎時0分と30分から解説・見学を行います。
※石室内での見学時間は入出を含め2分程度です。
費用:無料
定員:各時間帯に50人(事前申込不要)

問合せ:地域振興課(斑鳩文化財センター)
【電話】0745-70-1200

■春季企画展 歴史講演会
日時:6月8日(日) 午後1時30分~3時30分
場所:中央公民館 大ホール
講師:豊島 直博氏(奈良大学教授)
参加費:無料
定員:100人程度(事前申込制・先着順)
申込:5月12日(月)~25日(日)に参加者の(1)住所、(2)氏名、(3)電話番号、(4)希望返信方法を次いずれかの方法でお知らせください。
・斑鳩文化財センター窓口
・【FAX】0745-70-1201
・Eメール※Eメールは本紙またはPDF版をご覧下さい。
・はがき(〒636-0114 斑鳩町法隆寺西1丁目11番14号)
※定員になり次第受付を終了します。

問合せ:地域振興課(斑鳩文化財センター)
【電話】0745-70-1200

問合せ:地域振興課(斑鳩文化財センター)
【電話】0745-70-1200