くらし ー多文化共生ってなに?ー 多文化共生でつながる「わ」

多文化共生とは、「国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的ちがいを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていくこと」を意味します。南部町では、外国籍の方だけでなく、多様な方々が支え合い共生できる地域社会づくりを目指します。
(多文化共生の推進に関する研究会報告書~地域における多文化共生の推進に向けて(総務省2006年3月))

■南部町在住の外国人居住者は…94人
南部町の総人口9,892人のうち、約1%の94人が外国人です。その半数以上がベトナム国籍で、カンボジア、インドネシア、フィリピンなど、その他多様な国籍の方が住んでいます。(令和7年11月30日現在)

■多文化共生ってなに?
「多文化共生」と聞くと外国籍の方を思い浮かべる方が多いと思います。実際、町の多文化共生施策として、町内在住の外国人技能実習生や在籍企業、国際協力機構(JICA)グローカルプログラム実習生との交流などを通して、外国人との共生、多文化、異文化への理解を深めてきました。しかし、南部町が掲げる「多文化共生」とは、単に外国人との共生ということではありません。南部町では、多様な方との共生の中で、子どもから高齢者、障がいのある方、外国籍の方など、それぞれが寛容で支え合う共生の地域社会づくりにつなげたいと考えています。

■南部町の取り組み
令和7年度からJICAから派遣される人材を「多文化共生マネージャー」として「未来を創る課」に配置し、多文化共生に関するさまざまな取り組みを行っています。
今回は、株式会社トリーカに勤めるベトナム人技能実習生12名を対象に大国地域の方々と一緒に昨年11月に実施した防災訓練について紹介します。

■怖いものマップ作り
参加したベトナム人技能実習生の方々は、地域の防災士の方や町の防災担当職員とともに地区内を歩き、危険な場所や、避難経路などを確認し合いました。住民からは長年の経験に基づく具体的な危険箇所が指摘され、水路など夜間歩いて避難すると危険な場所などを共有しました。その後、マップに危険箇所や避難経路を書き込み、自分たちだけの「怖いものマップ」を作成しました。この活動では、地域で共に暮らす住民と実習生との交流を深めると同時に、マップ作成を通じて防災意識の向上を図ります。完成したマップは、今後の地域活動や避難訓練で活用される予定です。

■緊急通報訓練
この訓練は災害時や事故発生時、速やかに適切な通報を行うことを目的に実施されました。
訓練では、消防署への緊急通報が、多言語でも可能であることが紹介され、参加者は、通訳を介した通報方法や、現場の状況を正確に伝えるための重要事項について説明を受けた後、実際に模擬通報の練習を行いました。

■AED取扱い研修
講師から、心臓マッサージの適切な方法と、AEDの操作手順について、実機を使った丁寧な指導がありました。参加者は、機器の音声案内に従って操作する流れを練習しました。文化や言語に関わらず、人命救助に必要なスキルを身につける機会となりました。
これらの経験が、「いざ」という時の助け合いの意識を高め、多様な人たちが手を取り合い「わ」になって共に暮らせる地域社会づくりにつながることを期待しています。

◆参加者の声
○チャンキムティンさん
ベトナム語でも通報できると知り嬉しかったです。日本に来てから災害も経験していないし救急車を呼ぶ経験もなかったけど、実際に避難するときには今日のことを思い出しながら安全に避難したいと思いました。

○グエンティクインニュさん
歩いて避難した時こんな場所は危険だよっていろいろ教えていただいてすごくいい経験になりました。多言語で通報できることも初めて知ったので、もし道路で倒れている人がいたら救急車を呼ぶことが出来ると思います。