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■~適切に管理して重症化しないように~5月17日は高血圧の日
血圧とは心臓から送り出された血液が動脈の内壁を押す力のことです。血圧の高さは、心臓から押し出される血液量(心拍出量)と血液の流れやすさ(末梢血管抵抗)で決まります。血管の状態が柔らかく流れやすいと血圧は安定しますが、動脈硬化などで厚く硬くなってしまうと血圧が上昇します。また、血圧は、腎臓や神経系、内分泌系、血管内皮からの物質や遺伝など、多くの因子によって調整されています。

▽血圧が高いと…
安来市国民健康保険加入者の特定健診結果では、約6割が高血圧の状態または治療中でした。高血圧を放置すると、血管の動脈硬化が起こり、血管が詰まりやすくなったり、破れたりします。これが脳で起こると脳卒中といい、島根県で脳卒中を発症した人のうち、高血圧だった人は約7割。高血圧は体中の大小さまざまな血管に影響し、腎臓の機能低下や大動脈瘤、心筋梗塞、眼底出血などの原因となります。

▽家庭での血圧を知ることが大切です
血圧は一日の中で常に変動しています。通常は朝の目覚めとともに上昇し、日中は高く、夜間・睡眠中は低くなり、測る時の体調、環境などにも影響を受けます。決まったタイミングで測り、自分の血圧の平均を知っておくことは、体調の変化に気づくために重要です。

▽高血圧の診断基準
家庭で測った血圧の場合
収縮期(最高)血圧:135mmHg以上
拡張期(最低)血圧:85mmHg以上

▽測定する位置と姿勢
位置:上腕部(心臓の高さに近い上腕部での測定)
姿勢:測定部位は心臓と同じ高さ・背筋を伸ばす・腕に力を入れない・足は組まない

▽測定時の条件
朝:起床後1時間以内・排尿後・朝の服薬前・座った姿勢で1~2分間安静にした後
晩:就床前(飲酒や入浴の後)・座った姿勢で1~2分間安静にした後

▽測定回数と記録
朝晩各2回測り、平均値を記録
できるだけ毎日継続して測定し、測定値を手帳やアプリなどに記録しておきましょう

■高血圧予防のための生活習慣
▽食事 塩分は1日8g(島根県目標)に
・だしをきかせ、食塩やしょうゆを減らす
・減塩しょうゆや減塩みそなどを使う
・サンショウ、ユズ、ミョウガなど香りの高い食材を使い、調味料による味付けを抑える
・野菜や果物などのカリウム(余分な塩分を排泄する働き)を多く含む食品を摂取する
※腎臓に病気のある人はカリウム摂取について主治医に相談してください。

▽運動 まずは10分身体を動かす
有酸素運動(ジョギングやウォーキングなど)は、血液を流れやすくし血圧を下げる効果があります。
・昼休憩に10分ストレッチや散歩(早歩き)をする
・10分早起きしてラジオ体操
・駐車場は遠くを利用する

1年に1回は、健康診断を受診して自分の状態を把握しましょう
健診を受けた後は、必要な治療や保健指導を受けることが大切です

問合せ:いきいき健康課
【電話】23-3220