くらし ルーツいいなん-48-

このまちに住んでいようと、なかろうと、ルーツをたどれば飯南町。生まれや育ちは違っても、飯南町に縁やゆかりがある。そんな人たちを紹介します。今回登場した人が次の人を指名。つながり続くよどこまでも。

◆新しい挑戦を楽しむ
「人に関わる仕事に就きたい」と、大手フィットネスクラブに勤めていた高田賢人さん(29歳)。お客様を一対一で指導するパーソナルトレーナや、プール教室などさまざまなインストラクターを務めました。「大勢の人と関わり、一緒に目標を目指すことが楽しかった」と当時を振り返ります。
フィットネスクラブを退職後は、母校である専門学校の指導者として、スポーツを通して社会に貢献できる人材の育成に力を入れてきました。
そんな高田さんに転機が。「スポーツ業界だけでなく、他の分野にも挑戦してみたい」と考えていたところ、知人からの紹介で、広島県を拠点に活動するベンチャー企業に転職することに。今年4月から、古民家を改修した宿泊施設の立ち上げなどに携わっています。
外国人観光客の誘致に力を入れている広島県安芸太田町で、高田さんは空き家を改修し、インバウンド向けゲストハウスを立ち上げるプロジェクトを進めています。
「軌道に乗るのかという不安もありますが、新たなものを創り出す楽しさを感じています」と高田さん。ゲストハウスにはバーも併設し、地域住民と観光客が交流できる仕掛けを作りたいと意気込みます。
「地域の人たちから認められ、応援してもらえる存在になるのが目標。さまざまな経験を積み、いつか飯南町でも事業をしてみたい」と、次の目標を語りました。

◇高田 賢人(たかた けんと)
飯南町上来島出身。飯南高校卒業後、スポーツトレーナーを育成する専門学校へ進学。フィットネスクラブのインストラクター等を経て、現在はベンチャー企業の地域創生事業に携わる(広島県在住)。
同世代の社員と、アイディアを出しあうところに仕事の面白みがあるという高田さん。古民家の改修作業も自分たちで手掛けます。地域に馴染むため、キッチンカーによるイベント出展をすることも。会社を大きく育てることにもやりがいを感じているそうです。