- 発行日 :
- 自治体名 : 岡山県倉敷市
- 広報紙名 : 広報くらしき 2025年7月号
母:みんな、今日の演奏会は、どうだった?
健太:とっても良かったよ。初めて本格的な合唱を聴いたけど、学校で歌うのとは違うよね。
祖母:そうね、合唱っていいものね。何だか、私も歌いたくなってきたわ。
母:真理は、どうだったの?
真理:確かにどの団体も素晴らしかったよ。でもね…。おばあちゃんの知り合いの人が入ってる合唱団も出てたでしょ。
祖母:そうね、あの団体は、私たちと同じ年代の人がほとんどで、椅子に座って歌ってる方もいたわね。
真理:その団体の合唱が終わった瞬間に、後ろの方から聞こえてきた言葉が気になってしょうがないんだ。
祖父:そうじゃ、思い出したぞ。「年寄りばぁおるのに、ええ声が出とる!」と、褒めとったなあ。
真理:それって、どうなのかな…。
健太:えっ、褒めてるのに何が気になるの?
母:よく考えたら、「年を取ったら、いい声で合唱できないのが当たり前」という思い込みの言葉よねえ。
祖父:ほんまじゃ…。そりゃあ、いけん!
父:真理のその気持ちは、とても大切だよ。それに気付かないと、知らず知らずのうちに、誰かの心を傷つけてしまうかもしれないからね。
真理:そうかぁ。年齢の事なんか言わずに、「いい声が出て、すごいな」って、褒めればよかったんだ!
父:その通りだね。まずは気付くことが、意識や行動を変えていく第一歩になるんだろうなあ。
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