- 発行日 :
- 自治体名 : 岡山県井原市
- 広報紙名 : 広報いばら 2025年10月号
■遺構調査のさらなる進展に 高越城址ドローン調査
戦国大名の先駆け、北条早雲(ほうじょうそううん)の生誕地として、市内外から多くの人が訪れる「高越城址」(神代町)。鎌倉時代に蒙古襲来に備えて築かれたとされる山城で、室町時代に備中伊勢(いせ)氏の城となり、早雲が青年期まで過ごしていたと伝えられています。
そんな歴史的遺構を残す高越城址一帯で、市と総合建設コンサルタント会社の合同によりドローンを使った航空レーザー測量が今年5月に実施されました。
これによりこれまで人の足では踏み入ることができなかった場所における起伏や遺構の形状などを3次元の地形データとして取得することができました。
市文化財センターの首藤(すとう)ゆきえ研究員は「今回のドローンによる測量成果によって分かったことがいろいろある。長い歴史を持つこの城が、時代の変化の中で、どのように使われていたのかをひもとく有効なデータとして城郭研究者に活用してほしい」と話します。また、歴史・山城(やまじろ)ナビゲーターとして全国各地で歴史や城をテーマとした地域活性化に取り組み、本市の歴史資源のPRにも携わる山城ガールむつみさんは「城の性質は、道から見えてくるもの。測量図から当時の道が見えてくることで、設計者の意図も分かってくる。いろいろな可能性があることが分かったということが今回の調査の大きな成果」と今後の展開に期待を寄せています。
旧山陽道を望む眺望の歴史ロマンあふれる高越城址から目が離せません。
