- 発行日 :
- 自治体名 : 広島県庄原市
- 広報紙名 : 広報しょうばら 2025年5月号(No.242)
3月26日、第3回芸備線再構築協議会が広島市で開催されました。
今回は、令和6年度に取り組んだ芸備線の可能性を最大限追求するための調査事業の報告のほか、令和7年度の取り組みについて協議が行われました。
■主な内容
調査事業を通じて、芸備線沿線地域の現状把握を行うとともに、芸備線がもたらす地域経済への波及効果や利用者の便益といった地域経済効果の試算が行われ、潜在需要を掘り起こす施策に取り組むことで、約3・8億円の地域経済効果が見込まれると報告がありました。
また、これまでも本市が提案してきた、芸備線の大量輸送性とは異なる、数字では表せない価値について、関係者への意見聴取で寄せられた価値を構成員間で確認し、今後の議論や取り組みに生かしていくこととなりました。
その他、今回試算した地域経済効果や定性的な価値を確認する実証事業の取り組み内容の具体化を進めていくことなどを合意しました。
■承認事項
・構成員の変更に伴う芸備線再構築協議会規約の変更
・令和7年度における実証事業、調査事業(より専門的な分析など)の実施
・協議会運営の予算案
[予算内容]
・協議会幹事会会場費 235万円
・謝金、委員旅費、その他事務費 15万円
■協議会での市の意見
(1)調査事業の報告
・関係者への意見聴取を通じて、芸備線の存在により「広域的なつながりが実感できる」「地元の愛着や誇りの醸成につながる」などの価値があることを構成員間で共通認識として確認できたことは、非常に意義がある。
・今後は、山陰・山陽など、他地域とつながる広域的な鉄道ネットワークを活用した地域活性化や人口減少対策という視点で、議論を深めていきたい。
(2)実証事業の検討
・地域交通法の基本方針では、地域の実情や実証の目的に応じ、適切に実施期間を設定する旨が記載されているため、十分な期間をとって実証事業が実施されるべきと考える。
・アンケートでは、芸備線を利用しない理由に、運行本数の少なさや乗継の不便さなどが挙げられている。芸備線の可能性を最大限追求するためには、この声に対応しなければ今後の活用が見えてこない。制約があることは承知しているが、JR、国においては、列車の増便、ダイヤ・乗り継ぎ改善へ協力してほしい。
(3)鉄道ネットワークの方向性などの整理
・本市においても、物価高騰の影響によって厳しい財政状況を強いられている。その中でも、地域公共交通を維持するために約3億円を支出し、JRが運行する芸備線と組み合わせ、市民生活を守るための交通体系を維持している。
・鉄道は中山間地域において最も分かりやすくネットワークが形成されているものと考えるが、国鉄改革時の理念や大臣指針を踏まえて、改めて国として鉄道ネットワークの方向性を示していただきたい。
・再構築協議会に関する対応などを市のホームページに掲載しています
・詳しい内容や当日の資料は中国運輸局ホームページに掲載されています
本紙を参照ください
問合せ:地域交通課芸備線対策係
【電話】0824-73-1171