文化 口和郷土資料館

開館日:月・木・土 9時~17時

■大黒像と恵比寿像
大黒さまと恵比寿さまは、昔から七福神としてめでたく縁起の良い神様として慕われてきました。大黒さまは五穀豊穣や縁結びの神様として、恵比寿さまは「えべっさん」の愛称でも良く知られた商売繁盛や漁業の神として、昔から大変馴染み深い神様です。
この縁起の良い「大黒さま」と「恵比寿さま」の大きな木彫り像が、当館の正面入り口で来館者をお迎えしています。

この2体の大黒像と恵比寿像は、一本の大きな栗の木を縦半分にして彫られ、しかも大黒像の背中には、次のとおり彫られています。

「御二神作リタフコト十ケ年ゼンヨリ栗ノ木ヲ方々エ尋ネ候エドモ更ニ無ク 川北村ゴウノタハ新作ニ申シタラ幸二持参仕カマツリ 自カラ毎日身体ヲ清メ五十三日モカカリ 木代米三斗三升ナリ 何分人間ハ辛抱ガ第一ナリ皆々末ノ末マデ
源四郎ガ成シタル事ヲ見習ウベシ 丙(ひのえ)明治九年子九月吉日
高松源四郎(たかまつげんしろう) 六十三才ニテワレ手作 コビキ川北村新作」

制作由来や149年前に制作した当時の高松源四郎の強い想いが丁寧にシッカリ刻まれている一方、その後のいきさつは不明で、何故かこの2体の木像は離れ離れに…。
大黒像は口和町内の個人宅で大事に保管されていたものを寄贈して頂きましたが、恵比寿像は20年前、当館裏手の倉庫を撤去中に、物の台になっていたのを偶然発見しており、いつ何処からどのように持ち込まれたものか経緯は全く不明で、しかもかなり傷んでいた箇所を一部修復してありました。
永い間離れ離れになっていた、大黒像と恵比寿像が当館で偶然再会したことは大きな驚きです。
当館で再会した大黒像と恵比寿像の“おかげ”か?来館者がこの像の前で偶然再会したこともあるので、これもありがたい“おかげ”の一つ?
これからも「出会いと再会」のシンボルとして制作者高松源四郎さんの想いを伝えていきたいと考えています。

問合せ:口和郷土資料館
【電話】0824-87-2230