くらし 《特集》20th ANNIVERSARY Congratulations!(2)

■令和8年下関市二十歳を祝う会 ~ハレの日の装い、未来への宣言。~
振袖は、過去の記憶と今の自分らしさを重ね合わせた、未来への宣言ともなる装い。ハレの日の一瞬に込めた思いは、きっとこれからの人生を彩る力になる。
ずっと一緒だった3人が語る、自分らしさの現在地─。
※以下、敬称略。

■私の振袖に込められた物語。
伊佐:この振袖は、昨年の春、インターネットで購入しました。好きな色にしようかと悩みましたが、祖母の薦めもあって、伝統的な総絞りの振袖を選びました。外国人と接する機会が多いので、日本文化の美しさを褒めてもらえたらうれしいという思いもありました。個性的な柄で気に入っています。

岡本:私は母の思いを継いで「ママ振袖」にしました。でも、そのまま着るのは「自分らしさ」が出せないので、呉服店にアレンジをお願いしました。帯を黒から白に変えたり、襟に緑を挿し入れたりして、だいぶ雰囲気が変わったと思います。高1の妹も同じ振袖を着る予定なので、一緒にアレンジを楽しみました。振袖が完成したのは11月でしたね。

伊佐:将来、自分の子どもにも同じ振袖を着せたいと思う?

岡本:着てくれるなら、うれしい!

伊佐:だよね!

川満:私も「ママ振袖」です。最初に祖母が母に買ったのは白い振袖だったそうですが、気に入らなかったみたいで…。返品してまで選んだのがこの青い振袖です。そう、これは…。

一同:「ママの自我」?(笑)

川満:それをつなぎたい。私自身も青が好きなので、この装いに決めました。ただ、襟が真っ白だったので、花柄レースを付けて、かわいくアレンジしてもらいました。

岡本:髪型はヘアアップで似ているね。飾りは違うけど。これ何て言うんだっけ?

伊佐:髪型? 「シニヨン」。

川満:私の髪型は「カチモリ」。

岡本:リボンや金箔も人気だよね。

■二十歳の母に出会うとき、見えてくる私。
一同:せーの!

岡本:写真に映っているのは、母と曾祖母です。

伊佐:お母さん、今と全然変わらない!

川満:本当だ!

岡本:いや、「変わらない」は言い過ぎ(笑)。この写真は今回初めて見ました。振袖はもともと曾祖母に買ってもらったものなので、家族の思い出が詰まっていることを改めて感じました。

伊佐:私は母と一緒に写真を見ながら、親の気持ちに触れた気がしました。当時の母はすでに社会人で、式典の翌日には仕事。だから「成人した」という実感は急には湧かなかったそうです。

川満:私は今、社会人だからその気持ちは分かるかも。

伊佐:大学生で20歳を迎えた私を「うらやましい」と言う母ですが、いつも私の意志を尊重してくれる優しい存在です。何でも話すことができます。

岡本:私たちの世代は、母親との距離感が近いと思います。だから改めて過去の話を聞いても、驚きは少なかったです。姉妹みたいな関係?

一同:私たちの場合はそうだね。

岡本:でも考えてみると、母は20代半ばで結婚しているんですよね。自分に置き換えると数年後に結婚? 将来家庭を持つ憧れはあるけど、今だからこそできる経験を積んで、いろんな価値観に触れたいです。

伊佐:今の私の優先事項は大学です。夢への第一歩として、先日英字論文を書き上げました。キツかった…。

川満:結婚はいつかしたいけど、今すぐではないかな。私は中学生の頃から就職を希望していました。早く自立して、自分のために自由に使えるお金と時間を大切にしたかったから。例えば最近、20歳を機に頑張って貯金したお金で、普通車のSUVを買いました。

岡本:いつも私たちを車でいろんな場所に運んでくれるんです(笑)。

川満:それに今は仕事をもっと頑張りたいです。

一同:全部したい!時間が足りない!私たち、欲張りなんです(笑)。

■感謝を形に。思いを言葉に。
岡本:実は今日、20年間の感謝の気持ちを込めた花束を、それぞれの母に手渡したんです。

川満:母の喜ぶ顔を見た瞬間、胸の奥から20年間の感謝の気持ちが一気にあふれてきました。少しずつでも、育ててくれた恩返しがしたい。それと同時に、いつか私が母親になったとき「花束を渡したい」と思ってもらえるような存在になりたいと思いました。

伊佐:それ、もう答えじゃん!言うことなくなるやつ(笑)。私も母の涙を見たら、泣き出しそうでした。

岡本:20年間って本当にあっという間だったね。

川満:うん。私たち、ここまで来るのにいろんな人に支えられてきたんだなって、改めて感じたよね。

伊佐:…じゃあ最後に、私たち3人の思いを言葉にしよっか。

川満:うん、簡単にね。じゃあ…ママ…。これからも一緒にたくさんの思い出を作っていこうね。旅行にも行こう。

伊佐:ママへ…。私の夢への挑戦を、いつもそっと後押ししてくれてありがとう。

岡本:私は「これから」のことを言ってもいい?

伊佐:もちろんいいよ。

岡本:これからも周りの人への感謝を忘れず、自分らしく生きていきます。

一同:これからの私たち、きっと、もっと輝いてみせます!