文化 祝 重要文化財指定 れきみん(【瀬戸内海歴史民俗資料館】)に行こう!
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- 発行日 :
- 自治体名 : 香川県
- 広報紙名 : みんなの県政 THE かがわ 令和7年5月号
■瀬戸内の風土に根ざし、自然と調和した資料館
2024年12月、瀬戸内海歴史民俗資料館が国の重要文化財に指定されました。瀬戸内海の歴史、文化、民俗資料を収蔵、展示する広域資料館として、1973年に開館。約3万点の民俗資料のうち、5966点が国の重要有形民俗文化財で、当時の暮らしの工夫や知恵、今とは異なる文化を垣間見ることができます。
設計は県庁東館などを手掛けた丹下健三氏と仕事をした県建築課長山本忠司氏が担当。瀬戸内海全域をカバーする資料館であることから、備讃瀬戸を見渡せる五色台の山上に建てられました。立地や周辺の環境を生かした設計は、「立地や風土を考慮し、豊かな自然の残る地方の場所性を生かした秀逸な作品」と評価されました。
1.外壁には基礎工事で大量に発生した安山岩を使用
2.屋上展望台に登る階段では手すりがスリット状の隙間により一段ごとに独立した複雑な造りに
3.大きさの異なる正方形の展示室をずらしながら配置し、屋内外を行き来しながら回遊するユニークな構造
※詳細は広報紙2~3ページをご覧ください。
■「れきみん」の楽しみ方
展示品はもちろん、建物や展示方法など見どころが盛りだくさんの「れきみん」を巡ってみよう!
◯START エントランス
山本氏の設計図を基に作られた資料館の1/100サイズの模型を展示。
◯第1展示室
・昔の漁船が目の前に
展示室中央にあるのは、約50年前まで使われていたタイ網漁の漁船。漁の道具や関連資料も展示しており、瀬戸内海の漁業の面白さを伝えています。
◎ウサギの人気キャラクターそっくりの漁具を発見!
◯第2展示室
・木造船の製作現場を再現
手前の板は船の側面部分で、2枚の板をつなぎ合わせて1枚にしています。つなぎ目がわかるかな!?
◯第3展示室
・海の安全と豊漁を祈願
船乗りや船主は、船を守る神様(フナダマサン)や豊漁の神様(エベスサン)をまつっていました。
◯中庭・通路
・内と外がつながる開放的な空間
順路に沿って観覧すると、中庭に出たり、展示室に入ったり。窓の外には屋外展示も。
◎館内には至る所に「チェックポイント」があり、建物の魅力を詳しく解説しています。
◯第6展示室
・天井には雨乞竜
雨乞い祈願に使われた大きな雨乞竜が、階段の天井から私たちを見下ろします。
◯第8展示室
・香川で培われた民俗芸能
秋の祭礼行列で使われていた船やだんじり(獅子台)などを展示。
◎当時の歴史と合わせて見ると面白さがアップ!
◯GOAL 展望スペース
・瀬戸内海の絶景を満喫
最後は屋上の展望台へ。
島々と里山の織りなす絶景がすぐ目の前に。
◆記念イベント
春から秋にかけて重要文化財指定を記念して、れきみんを「知る」、「楽しむ」、「深める」をテーマに、さまざまなイベントや展示を開催します。ぜひ、ご参加ください。
◯知る「春」
・5~7月 連続セミナー「五色台から考える」
・6月 重要文化財指定記念講演会
◯楽しむ「夏」
・7月 子ども向け見学ツールの利用開始
・8月 ナイトミュージアム
◯深める「秋」
・9~10月 企画展「新民芸の創出-デザインで生活を豊かにするー」
※やしまーるの展示との連携企画
※その他のイベントも準備中
瀬戸内海歴史民俗資料館
【住所】〒761-8001 高松市亀水町1412-2(五色台山上)
【電話】087-881-4707
【FAX】087-881-4784