- 発行日 :
- 自治体名 : 香川県丸亀市
- 広報紙名 : 広報まるがめ 令和7年12月号
「ちょっと困ったな」「誰かに話を聞いてほしい」―そんなとき、そっと寄り添ってくれる人がいます。それが、民生委員児童委員です。
民生委員児童委員は、地域の暮らしを支えるボランティア。生活の悩みや子育ての不安、高齢者の見守りなど、様々な困りごとに耳を傾け、行政や福祉サービスにつなぐ「地域の相談役」・「行政との橋渡し役」として活動しています。
3年ごとに改選が行われており、今年12月1日から新たな委員体制でスタートします。
今回は、長年にわたり活動を続ける委員に、それぞれの活動内容ややりがいなどについてお聞きしました。
■Voice
○丸亀市民生委員児童委員 協議会連合会副会長
武田 龍広さん[活動歴18年]
民生委員児童委員として、一人暮らしの高齢者のお宅を定期的に訪問し、安否を確認したり、日々の様子を見守ったりしているほか、子育て中のご家庭からの相談にも耳を傾けて、必要な支援につなげるよう心掛けています。また、地域の行事などにも参加しており、住民同士のつながりを深めることも大切な役割だと感じています。
やりがいは、感謝の言葉だけではありません。「誰かの力になれた」と感じる瞬間が、何よりの励みになります。難しい課題に直面することもありますが、市社会福祉協議会のサポートや仲間の協力で乗り越えています。
特別な資格は必要ありません。「地域のために何かしたい」という気持ちがあれば十分。私も最初は不安でしたが、仲間がいて支え合える環境があるので、仕事と両立しながら始めることができました。今は、委員の高齢化や担い手不足が課題になっています。地域の安心を守るために、新しい力が必要です。あなたも一緒に活動してみませんか?
○丸亀市民生委員児童委員 協議会連合会 主任児童委員部会 副部会長
瀧川 忍さん[活動歴8年10か月]
活動を始めたきっかけは、退職後、「保育士としての経験を地域福祉のために生かせないか」と考えていたときに、前任者から声を掛けていただいたことでした。
主任児童委員として、子どもや子育て家庭の支援を専門に、民生委員児童委員と連携しながら、児童相談所や学校などの関係機関と協力して活動しています。地域行事などで子どもたちと触れ合い、顔を覚えてもらえたときや信頼関係が築けたと感じる瞬間は、何よりうれしく、大きなやりがいになっています。また、月1回の定例会では、福祉や子どもに関わる専門職の人たちからお話を聞く機会があり、現場で役立つ知識を得られるだけでなく、自身のスキルアップにもつながっています。
家庭の事情に関わる場面では、慎重な対応が求められますが、学校や民生委員児童委員、行政と連携しながら、地域全体で子どもたちを支える体制づくりに取り組んでいます。これからも、子どもたちが安心して過ごせる地域づくりのために、少しでも力になれたらと思っています。
■あなたの一歩が、地域の未来に
「民生委員児童委員」は、民生委員法に基づいて厚生労働大臣から委嘱され、無報酬で活動する非常勤の地方公務員です。市では201人(令和7年12月1日時点)の人たちが活躍しています。現在、市内では5人の欠員があり、地域の支え手として活動してくれる人を募集しています。
また、市内には、民生委員児童委員以外にも地域福祉のために活動する「福祉ママ」や「福祉協力員」がいます。福祉活動に興味のある人は、福祉課【電話】24-8873または市社会福祉協議会【電話】22-5700までお問い合わせください。
