- 発行日 :
- 自治体名 : 愛媛県今治市
- 広報紙名 : 広報いまばり 2026年2月号
◆変形性膝関節症
今治市医師会 田窪 明仁
変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減ることで、痛みや動かしにくさが生じる進行性の疾患です。症状のない方も含めると、日本では約3,000万人の患者さんがいるといわれ、50歳以降の女性に多くみられます。
主な原因は、加齢、肥満、筋力低下、膝に負担のかかる運動や仕事などが挙げられます。症状は、初期には立ち上がりや歩き始めなど、動作を開始する際の痛みが特徴です。進行すると正座や階段の昇り降りが困難になり、さらに末期では安静時にも痛みが続き、膝が十分に伸びず歩行が難しくなることもあります。
診断には診察とレントゲン検査を用い、重症度に応じて治療を選択します。軽度の段階では、鎮痛薬の内服や湿布、ヒアルロン酸注射、リハビリテーション、サポーターなどの保存療法が中心となります。重症例では手術を行うこともあります。最近では、痛みを伝える神経をラジオ波で処置する方法や、保険外ではありますが自身の血液から抽出した血小板を濃縮して関節内に注射するPRP療法など手術以外の新しい治療も登場しています。
変形性膝関節症は、進行を完全に止めることは難しいものの、早期から適切に対処することで進行を遅らせることができるかもしれません。また、痛みを軽減させるための治療もさまざまなものがでてきています。特に大腿四頭筋(だいたいしとうきん)の筋力アップは症状の緩和や進行の予防に有効といわれています。膝の痛みや違和感を覚えた際は、お近くの整形外科へご相談ください。
※このコーナーの記事は今治市医師会広報委員会のご協力によるものです。
