くらし 特集 季節外れに咲く 大輪のひまわり

夏にはホタルが舞い、秋は紅葉が美しい中津川地区。そんな自然豊かなこの地では、季節外れのひまわり約2,500本が満開を迎え、訪れる人々を楽しませました。人の背丈を優に超えるひまわりは、この地域に温かい光と元気を与えてくれます。この心癒される景色は、菊池さんご夫婦と地域の方々の協力によって生み出されたものです。
今月の特集では、ひまわり栽培に込めた菊池さんご夫婦の熱い想いを届けるとともに、中津川地区の秋を彩る大元神社の美しい紅葉を紹介します。

■なぜ、季節外れのひまわりが中津川に―
菊池寛二(かんじ)さん、世津子(せつこ)さん

菊池さんご夫婦が、ひまわり栽培を始めたきっかけは、人口減少や高齢化が進む八幡浜市を地域から元気にしたい、そして、高齢者の方々にも活力を届けたいという熱い想いからでした。
「ひまわりを見ていると元気をもらえる。」と語る世津子さんは、ひまわりが持つ『人を元気にする力』を実感しています。現在、世津子さんは、訪問看護ステーションの所長として、地域の医療・福祉に関わっています。訪問看護の仕事と並行し、約2,500本のひまわりを育てることは、時間的にも体力的にも大きな負担を伴います。
しかし、世津子さんはこう語ります。「大変なことも多いですが、それ以上に、ひまわりを見て喜んでくれる方の顔を見ると頑張れます。ひまわりを見に来た方や地域の方の元気な姿を見ることは、日々の仕事のモチベーションにもつながっています。」
菊池さんご夫婦のひまわり畑は単なる花畑にとどまらない、地域を元気にしたいという情熱と、人への深い愛が詰まった場所なのです。
このひまわりは、「大輪(たいりん)」という品種。暑さが厳しい夏を避け、あえて11月が見頃になるよう時期をずらして栽培されています。まず、トラクターで土を耕し、均(なら)した後、クワで畝(うね)を作って種を蒔(ま)きます。土壌の準備や草むしりなど、大変な作業も多く、地域の方々の協力が不可欠です。今年は肥料を使わず栽培した結果、例年以上に大きく成長。「毎年育ち方が違うことが面白い。」と寛二さんは教えてくれました。
市内だけでなく、市外からも多くの方が鑑賞に訪れ、中には、ひまわりの写真を添えて手紙を送ってくれたり、この場所でプロポーズして結婚したご夫婦もいるとお聞きし、とても驚きました。
八幡浜市の山あいに咲き誇る季節外れのひまわり。地域に活力をもたらし、人と人との関わりを生み出しています。その輝きは、これからの八幡浜市を明るく照らす太陽のようでした。

■少し寄り道!中津川の紅葉
近くにある大元神社の紅葉も一緒に楽しむことができます。
場所:八幡浜市中津川
見頃:11月中旬~下旬