その他 未来を拓く~次代へつなぐ~NEXT GENERATION

有限会社 中川食品
専務取締役 中川雄一(ゆういち)さん

平成28年に仲間たちと立ち上げた団体「生まれも育ちも大洲です。」(通称:生大(なまだい))では、SNSを活用して大洲の今を発信している。
趣味は音楽(レゲエ)、サウナ、コーヒー。大洲が大好きな43歳。

■5代目が挑む“豆腐屋の未来”
お店の創業は明治36年です。私で5代目になります。創業当初から豆腐を作って販売していましたが、当時は野菜や果物、洗剤なども扱う「町の雑貨屋」のようなお店でした。今のような豆腐専業になったのは、父(4代目)の代からです。父が時代の変化を見据えて、専業に切り替えて今に至っています。
私は高校を卒業後、大阪の大学に進学しました。音楽関係の仕事に憧れがあり東京の専門学校に行きたいと思っていましたが、父に説得されて大学進学を決めました。今になって思えば、あのとき音楽の道に進まなくてよかったと思っています。
大学卒業後は、愛知県の豆腐屋で5年間修行をしました。そして28歳のときに大洲に戻り、家業である中川食品で働き始めました。今は、豆腐の製造から配達、営業、給料計算といった経理まで、さまざまな仕事を受け持っています。
「豆腐、いつも買ってるよ」「おいしかったよ」と言っていただけると、本当にうれしくて、やっていてよかったとやりがいを感じます。ただ、昔みたいに“作れば売れる”時代ではなくなりました。スーパーの数も減り、豆腐屋そのものが少なくなってきています。
そんな時代だからこそ、商品の差別化を図ることが重要です。大洲ええモンセレクションに認定されている「しめとうふ」は、南予地方で古くから愛され、正月や特別な日に食べられている昔ながらの豆腐ですが、水切り不要で調理時間が短縮でき、いろんな料理に使える便利な商品です。また、最近ではサイコロ状の油揚げを作りました。包丁を使わずそのままお味噌汁に使え、フライパンで焼くとカリッと仕上がり、スナック感覚で食べられると好評です。
これからも、応援してくださるお客様への感謝の気持ちを商品へ還元できるよう、もっと身近で使いやすい「かゆいところに手が届く」そんな豆腐を作っていきたいと思っています。