- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県福岡市
- 広報紙名 : 福岡市政だより 令和8年1月1日号
■椎名林檎と福岡のまち
市長:2024年に『放生会(ほうじょうや)』というアルバムを出されましたね。地元への思いがあるんだなと、うれしく感じました。
椎名:本当に面白いお祭りですし、放生会ってちょっと特別な感じがありませんか。
市長:ちょっとうきうきするし、皆思い出もあったりして。天神の楽しさとは違う、あの独特の雰囲気が――。
椎名:そうなんです。そんな特別な妖しいイメージも拝借しようとしました。全国的には、そのニュアンスがなかなか伝わらなかったから、こうもすんなり分かっていただけるのが、いまうれしいです。
市長:福岡って、どんなまちに見えていますか?
椎名:煩悩に忠実なまちという感じもするし、それでいて猥雑(わいざつ)過ぎず、調和がなされていて、好きなんですよね。まちが大変過ごしやすくできている。皆さん、「福岡に行くと、どうしても飲んじゃうし、居心地よくなって、いつも飲み過ぎちゃう」っておっしゃるけど、それは、まちづくりに理由があると思います。
市長:今、福岡では、「天神ビッグバン」や「博多コネクティッド」というプロジェクトで、ビルの建て替えが進んでいます。
椎名:ホテルも増えましたよね。
市長:一方で、先ほど煩悩という表現がありましたが、人が生きる上では、洗練されたものだけでは不十分だと思うんです。それで、例えば屋台を残すために条例を作って環境を整えました。そういう両面が必要だなと感じます。
椎名:必要です。本当にそう思います。そうであっていただきたい。そういえば、福岡は「日本のリバプール」といわれていますよね。
市長:そうなんです。地方都市ながら、多くのミュージシャンを生み出しているのが、ビートルズなどを輩出したイギリスのリバプールと似ているからだと聞いています。実際、音楽都市を目指し、毎年秋に「ミュージックマンス」を開催するなど、行政と民間で一緒に頑張っていますよ。
椎名:それ、ぜひ頑張りましょう。
市長:音楽だけでなく、アートにも力を入れています。世界で唯一、アジアの近現代美術を収集する「福岡アジア美術館」を、警固公園の地下に新しく整備する計画も進んでいます。楽しみにしていてください。
椎名:天神の地下に?素敵ですね。わくわくします。六本松には科学館もあるし、よかー。
市長:ちなみに、高校は西区だったそうですね。地下鉄で通っていたんですか?
椎名:糸島市との境でした。地下鉄も使いましたし、自転車の時は途中のうどん屋さんやラーメン屋さんに立ち寄ったりしていました。
市長:糸島も当時と比べると変わりましたね。
椎名:あんなにおしゃれに。そうそう、この前、東京のスーパーで糸島産の卵が6個800円で売っているのを見て、思わず「800円げなっ!」って、びっくりしました。
市長:「800円げな」(笑)。最後に、市民の皆さん、特に夢に向かって頑張る子どもたちや若者に向けてメッセージをお願いします。
椎名:『博多っ子純情』のように……お若い方々には通じないか(笑)。私自身がそうだったからですが、ぜひ地元のお仲間や周囲の大人の話をしっかり聞いてください。皆さん役立つことを言ってくださいます。そして、その中から、必要なものをご自身で取捨選択して、一歩一歩着実に夢を実現なさってください。2026年が皆さんにとって幸多き年でありますよう、お祈りいたします。
市長:良い年にしましょう。本日はどうもありがとうございました。
▽椎名林檎(作曲家/演出家)
1978年生まれ。福岡市出身。1998年にシングル『幸福論』でデビュー。バンド「東京事変」も率いる。他の歌い手や、映画・舞台・テレビ・CMなどへの楽曲提供も行っている。2016年にはリオオリンピック・パラリンピック閉会式のフラッグ・ハンドオーバー・セレモニーにおいて演出・音楽監督を務め、国内外から高い評価を得た。2026年、新作アルバム『禁じ手』を3月11日(水)に発売予定。3月17日(火)からライブツアー「椎名林檎 党大会 令和八年列島巡回」を開催予定。
▽アルバム『放生会』
2024年5月に5年ぶりのアルバム『放生会』をリリース。収録曲13曲のうち7曲で宇多田ヒカル、AI(アイ)、新しい学校のリーダーズなどの女性アーティストと共演。
アルバム『放生会』のジャケットのイラストを描いたのは、百道中学校(早良区)の同級生でイラストレーターのminaQ(ミナキュー)さん。
◆椎名林檎さんからのプレゼント
椎名林檎オリジナルマグネットを、10人にプレゼントします。はがきに住所、氏名、年齢と、新年の抱負を書いて、1月10日(必着)までに広報課「椎名林檎」係(〒810-8620住所不要)へ。当選者には、1月20日ごろプレゼントを発送します。
