- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県直方市
- 広報紙名 : 市報のおがた 令和7年11月1日号
令和6年度の市の決算が議会で認定されました。その内容について、ご説明します。
直方市の台所事情をチェックしてみよう
■CHECK1 まずは基本から
令和6年度も実質収支は黒字となりました
令和6年度は、一般会計(※1)の歳入総額が約337億7千万円、歳出総額が約323億5千万円、収入から支出を差し引いた収支(形式収支)は約14億2千万円の黒字です。
これから令和7年度に繰り越して行うことになった事業に要する経費を除いた収支(実質収支)では、約13億4千万円の黒字決算です。
単年度で見た場合の収支(実質単年度収支)では、約4億2千万円の黒字となりました。
前年度に引き続き、令和6年度も基金の取り崩しによる財源調整は行っていません。
歳入の中身を見ると、地方交付税、国県支出金、市債といった国等に依存するものが約6割を占め、市税等の自主的に確保できる財源の割合は、全体の約4割にとどまっています。
これは、直方市の財政運営が依然として、国の地方財政計画等によって大きく左右される状況にあるといえ、これらの依存財源のうち主なものである地方交付税については、増加傾向となっています。自主財源のうち市税については、定額減税の実施により、減額となりました。
歳出では、物件費、維持補修費、補助費等、災害復旧費が前年度より減少していますが、人件費、扶助費、公債費、普通建設事業費、繰出金が増加しています。
公債費については、市営住宅の建て替えや、し尿処理場建設等、大型事業のための借入金の償還開始に伴い、今後も増加していくことが見込まれています。
なお、特別会計の決算は表(1)のようになります。
※1市町村等が通常行っている業務にかかる経費と収入のまとまり。


■CHECK2 気になる貯金(基金)と借金(市債)の残高は
貯金・借金ともに増加
令和6年度末時点での基金(貯金)と市債(借金)の残高の推移は左図グラフ(2)、グラフ(3)のようになります。
基金残高は約88億4千万円、このうち一般会計分は約75億4千万円、一般会計分の中でも使いみちが特定されていない財源の調整に使える基金は約47億2千万円です。
前年度に比べて、市の基金残高は約3億6千万円増加しました。
次に市の借金である市債残高は、一般会計とその他特別会計も含めた総額で約243億9千万円となり、前年度に比べて約6億8千万円の増となっています。
市債残高の内訳は、一般会計で約243億2千万円(前年度より約7億円の増)、特別会計では、上頓野産業団地造成事業で約7千万円(前年度より約2千万円の減)となっています。



