くらし 令和7年度 施政方針(4)

◇地域公共交通
「飯塚市地域公共交通計画」に基づき、民間公共交通機関の運行とともに、利用実態に合わせたより効果的・効率的なコミュニティ交通の運行を実施することにより、地域公共交通事業の確保・維持に取り組みます。

◇公園の整備
「公園施設長寿命化計画」及び「飯塚市公園等ストック再編計画」に基づき、公園施設の安全性の確保、長期的に安定した維持管理や公園機能を維持していくため、適正配置や用途変更に伴う効率的な利活用に努めます。

◇道路の整備
主要幹線道路網の整備については、八木山バイパス篠栗ICから筑穂ICまでの一部区間が、令和7年3月に供用開始となり、今後は穂波東ICまでの全線区間について、4車線化の早期完成を推進し、福岡都市圏へのアクセス強化や渋滞解消を進めるとともに、市内各地域への交通網の強化を図るため、インターチェンジのフルランプ化の実現に向けて、国や県に対し更なる要望を行います。
市内県道の整備については、主要交通網の一部である各路線の整備、完成に向けた取組を推進します。
市道及び農業施設等については、利用者の安全性確保のため計画的に点検・補修を実施します。
都市計画道路の整備については、新飯塚潤野線の早期完成を目指します。

◇上下水道の整備
水道事業については、「飯塚市水道事業経営戦略」及び「飯塚市アセットマネジメント計画」に基づき、急所施設の浄水場に接続する基幹管路である津原導水管の更新や、重要給水施設管路の更新を継続的に実施します。
また、人工衛星利用等による漏水調査を実施し、発見困難箇所を効率的に発見し修繕することで、水道水の安定供給と有収率の向上を推進します。
下水道事業については、「飯塚市汚水処理構想」及び「飯塚市公共下水道事業計画」に基づき整備を実施するとともに、浄化槽設置整備事業の普及・促進を図り、汚水処理人口普及率の向上に努めます。
施設の耐震化・改築については、「飯塚市下水道ストックマネジメント計画」に基づき実施し、脱炭素化に向けた取組として、太陽光発電施設の導入を検討します。
上下水道事業ともに、中長期的視点にたった事業の健全な経営を図るため、水道施設の統廃合を含む最適化及び下水道終末処理場の単独での更新を踏まえた投資財政計画の見直しを含む事業のあり方を総合的に検討し、次期経営戦略の改定に向けた取組を進めます。

■自然環境
◇環境にやさしいまちづくり
気候変動リスクの対応として地球温暖化対策及び環境問題、環境活動への意識醸成の取組を進め、「第3次飯塚市環境基本計画」に掲げる基本目標の達成に向けて、市民、団体、事業者等と協働・連携し、市全体で脱炭素社会の実現に向けて取り組みます。
今後の環境施設のあり方については、ふくおか県央環境広域施設組合と、その構成市町において連携し、新たなごみ処理施設の建設、し尿処理施設及び火葬場の各施設の改築や更新等、中長期的かつ広域的な視点による効果的で効率的な環境衛生処理の推進を図ります。

市民の皆様の福祉の増進を図るとともに、本市の潜在力を引き出し、これら施策を確実に進めることで定住を希望する人をより多く呼び込み、住みつづけたいまちの実現に努めます。
以上が、令和7年度の主な施策です。
本市の財政状況については、歳出では、市民生活の安心と地域経済の回復につながる施策の推進経費や、高齢者、障がい者及び子育て世代に対する社会保障関連経費、老朽化した公共施設の更新や長寿命化対策経費の増加が見込まれますが、「未来を担う子どもを育む教育のまち」、「高齢者が安心して暮らせる福祉のまち」、「地元に働く場所がある活力あるまち」、「文化やスポーツが盛んな健康なまち」を目指した、4つのまちづくりの柱に資する事業費も確保していく必要があります。
一方、歳入では、全国の皆様から寄せられたふるさと応援寄附金は、ここ数年予想を超える寄附をいただき、まちづくりの貴重な財源として活用させていただいており、また、近年の企業誘致や、本市の魅力を発信することで地域雇用の創出や定住人口の増加等による積極的な歳入確保に努めていますが、事業実施に際しては、これまでに積立した基金を活用して収支のバランスをとっている状況です。
このような状況を踏まえ、総合計画の都市目標像である「人が輝きまちが飛躍する住みたいまち住みつづけたいまち」の実現のため、持続可能な行政運営の基盤づくりに必要となる行財政改革の取組が重要となります。重点的に予算配分する事業の財源確保及び事業の見直しによる事務量の適正化など、事業の選択と集中の徹底により、飯塚市の価値をさらに高め、魅力ある「元気な飯塚市」を目指します。

予算額については、
・一般会計…852億6,400万円
・特別会計…556億3,920万3千円
・企業会計…97億2,173万1千円
総額1,506億2,493万4千円を計上しています。