- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県大川市
- 広報紙名 : 市報おおかわ 令和7年4月1日号
●小児科医 酒井(さかい) 祐子(ゆうこ)さん
1964年生まれ(60歳)愛媛県出身、大川校区在住
医療法人酒井小児科内科医院(榎津) 副院長
平成元年 佐賀医科大学(現佐賀大学)医学部卒業。
佐賀医科大学小児科学教室入局後、平成6年から医療法人酒井小児科内科医院勤務。
2024年「当地域における1か月児健診時の喫煙アンケート調査についての考察」で第16回福岡県医学会賞奨励賞受賞。
2023年10月からはおりがみサークル「Origami-in-the-box」を主催している。
▼子どもたちのためにできること
〜おりがみから多職種連携へ〜
▽Q 現在どのような活動をされていますか?
《酒井》普段は小児科医としての診療と、「子どもの心」相談医として悩みを抱えている子どもやその家族に対しての診療も行っています。
当院での診療以外では、産婦人科での1か月児健診や園医としての活動に加え、学校で禁煙教育をおこなったり、おりがみ教室を開いたりしています。
▽Q 禁煙教育とは具体的にどのようなことをされていますか?
《酒井》昨年度(令和6年度)は市内の小学校8校と市内の保育園3園でたばこの害についての講義を行いました。
たばこは大人が吸うもので子どもたちには関係ないように思えますが、近くに吸う人がいると意図せずに受動喫煙で身体に害を及ぼすこともあるので、子どもたちにもしっかりと、「たばこは怖いものだよ」ということを伝えています。
▽Q 酒井さんがおりがみをはじめられたきっかけを教えてください。
《酒井》コロナ禍で病院の待合室に絵本やおもちゃがおけなくなったので、せめてもと思い、季節にあわせたおりがみのタペストリーを飾るようになりました。
その頃から、予防接種を頑張った子どもたちにおりがみで折ったカエルをプレゼントするようになると、とても喜んでくれるのでおりがみの魅力に気づきました。 現在は毎月モッカランドでおりがみ教室を開催しています。
▽Q おりがみの良さはどのようなことだと思われますか?
《酒井》おりがみの良いところは、子どもから高齢者まで誰でもできることや作品のバリエーションが豊富なこと、感性や想像力を育むことなどたくさんあります。
子どもたちが作るものは色や形も大胆で、周りにいる大人たちも感心して目を奪われます。わが子の発想力の凄さに改めて驚かれる保護者も多いです。
▽Q おりがみが子どもに与える影響についてどのように思われますか?
《酒井》モッカランドでのおりがみ教室には遊びに来ていた親子の他にも、保育士や教職員、行政職員、その他医療スタッフなどたくさんの方に来ていただいてます。
近年の子どもたちを取り巻く問題は多種多面で、家族、学校、医療関係者、地域の人たちなど子どもにかかわる多職種の連携が必要になっています。おりがみをきっかけに参加者同士が関係を深め、子どもたちへの想いに触れて、信頼関係ができると、子どもたちへのサポートもより安定していくと思います。
おりがみを通じて、私自身、子どもたちと関わることがこんなにも楽しく、素晴らしい経験なんだと改めて感じました。
少子化で子育ての大変さばかりが浮き彫りになっていますが、子育ては楽しいし、サポートするべくたくさんの人が手を広げて待っていることを知ってもらうきっかけとなるようにこれからも活動を続けていきたいと思います。
禁煙教育やおりがみ教室に関するご相談はお気軽にお問い合わせください!
酒井さんの今後益々のご活躍を祈念申し上げます。
ありがとうございました