- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県行橋市
- 広報紙名 : 広報ゆくはし 令和8年2月号
毎年、市では連歌講座を開講しています。学生は全2回の講座で基礎を学び、今井の浄喜寺(じょうきじ)で行われる連歌大会では、5人から10人の座(グループ)に分かれ、座ごとに44句の世吉連歌(よよしれんが)を完成させます。ちなみに、今井の連歌は、「世の中を良くする」という意味で、44句を神様に奉納します。
今年も30人の中学生と、18人の高校生が参加。室町時代から続く伝統文化に触れました。連歌講座で、講師を務める長峡中学校教頭の清川美恵子先生にお話を伺いました。
「国語が得意じゃなくても『言葉に興味がある子』『言葉がよく出てくる子』『ゲームが好きな子』にぜひ参加してほしいです。意外に思うかもしれませんが、連歌は言葉を組み立てていったり、禁じ手があったりするので、ゲーム感覚でハマる子が多いんです。連歌は一生のうちに出会う人もいれば、出会わない人もいます。せっかく行橋で過ごしているので、この地域に根付いた文化、連歌に多くの子に出会ってほしいと願っています」。
これを聞いて驚く人も多いのではないでしょうか。実は、国語が得意な子ばかりが参加しているわけではないのです。連歌は言葉遊びです。普段、ゲームばかりと言われているお子さんにこそ、ぜひ体験してもらいたいものです。そこには、自分で考えた言葉を組み立て、徐々に完成していく喜びや達成感があります。仲間の気持ちや表現を認め合い、尊重し合う連帯感が生まれます。
連歌の継承とは、単に古来の作法をなぞることではありません。前の人の句に心を寄せ、言葉を繋いで一つの世界を創り上げた時の喜びや、一座で得られる一体感。その時々に湧き上がる「心の動き」こそが、守るべき伝統の本質です。先人たちが慈しんできたこの心を、私たちはこれからも大切に語り継いでいきます。
◆泉中学校2年 田上望花(たがみもか)さん
歴史が好きで、俳句や短歌も興味があったので友人を誘って参加しました。最初は分からなくても、グループの仲間と一緒に考えていくので安心です。悩んだときに、他の人の案と併せて1つの句を完成させたり、譲り合ったりするところが連歌の素敵なところだと感じています。人に説明をしたり、思ったことを文章にするのが苦手でしたが、連歌を体験してからは、相手に伝わる表現方法が少しずつ身についてきました。唯一無二の伝統文化を体験できるとともに、他校の生徒とも仲を深めることができます。ぜひたくさんの人に参加してもらいたいです。
◆東九州龍谷高等学校 食物科1年 山之内宏さん
今回で4回目の参加になります。俳句しか知りませんでしたが、「知らないからこそやってみたい!」と思い、参加しました。ルールがある中で句を組み立てていき、完成していく過程が楽しく、やりがいや達成感を感じています。また、みんなで集まって一緒に考えることがとても楽しく、共に創る喜びが得られています。今では、自ら率先して準備をしたり、仲間をリードしたりできるようになりました。県外の高校に進学しましたが、普段できない体験ができるので毎回参加しています。学生講座は今しか経験できません。高校3年生まで続けていきたいです。
◆MOTHERS’ VOICE
連歌で学んだことをたくさん話してくれ、親子の会話が増えました。「子ども劇場」で培った経験を活かし、年下の参加者を導くリーダーシップも発揮できていると感じています。他校の生徒との交流や、学校外での役割を持つ良い機会であり、伝統文化を次世代に伝える貴重な体験でもあり、参加してよかったと思っています。
問合せ:文化課
【電話】内線1372
【ID】0028602
