- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県筑紫野市
- 広報紙名 : 広報ちくしの 令和8年1月号
■其の百二十一
緑色(みどりいろ)の器(うつわ)~メイドインジャパン~
写真は、大宰府条坊跡から出土した器の破片で、平安時代の緑柚陶器(りょくゆうとうき)と呼ばれるものです。
この器は、釉薬(ゆうやく)をかけることで器の表面に光沢を生み出しており、唐(中国)の青磁をまねて作られました。当時の日本には、薄く透明感のある青磁を作る技術や設備もなく、本場の唐の青磁は入手が難しかったことから、器に釉薬をかけて作られたと考えられています。
生産地は、現在の京都府、滋賀県、愛知県、岐阜県、山口県などに限られていたようですが、同じ生産地でも緑の色合いが異なるものがあります。これは、当時の技術力では色合いを安定させることが難しかったこともありますが、本場の青磁の美しさに少しでも近づけるよう試行錯誤した努力の表れなのかもしれません。
今回紹介した器の緑色は、当時の日本人が持てる技術で作りあげた「憧れの緑」だったのではないでしょうか。
市内で出土した緑釉陶器は博物館で展示を予定しています。
問合せ:文化財課
